ゲーム作りで私が嫌いなことの一つに「手間の割に不自然じゃないという評価しか受けない」というものがありまして。
たとえば、あるゲームで企画の人が「2週目のオマケ要素としてキャラクターすべてのコスチュームを全キャラが使えるようにしよう」と言うとします。
これ、すさまじいことになります。作業量が倍、とかのレベルではありません。乗算です。
それに対して「この期間と人数では無理だ、システム的にも着回しが自動で出来る作りじゃない。何より、オマケ要素でそんなに時間は取れない。せいぜい主役キャラだけ特定キャラのコスチュームにするぐらいならできるが」と言うと
「このキャラだけだと不自然だろ」
と・・・
これ、すごい嫌な考え方なんです。多大な労力を「不自然じゃない」という評価にしかつなげられない。単に思いつきの領域を出ていない、というか。そういうレベルのものである場合、私は徹底的に反対します。作業者として。
マリオシリーズの生みの親である任天堂の宮本茂さんの言葉。
「アイデアとは複数の問題を同時に解決できる発想である」
それによって売り上げが10万本違う、というなら考えますけど、いたずらに作業量を増やさない勇気も必要なんですけどね。作業が膨大になるというのは、そのまま戦力の分散につながる。バグの原因にもなりやすいし、本来作品の売りである部分の作りこみまで阻害する。無尽蔵に期間と予算と人材があるなら話は別ですが。