大阪の学校で組み体操の10段ピラミッドが崩れ、生徒が骨折などのケガをした、というニュースを聞き、これで本格的にこの種目が危険であると認識され、各学校が取りやめることになってほしいと思います。というか、事件を起こした学校では昨年も同じようなケガ人が出た、という時点でもう・・・
校長の説明では「集団の達成感を味あわせたかった」というけど、組み体操ってやっている側、特に下段の子なんて安全性をサポートしようがない、安全対策ができない状態です。背骨や頸椎といった重大個所に対してのケガは一生引きずるものですし、しかも、そういう事故事例が過去に何百件も寄せられている。
よく「危険性ばかり強調すると何もできなくなる」という人がいます。が、危険性を認識し、本人や保護者にそれでもやるかどうかの選択肢があるのなら別ですが授業の一環で強制参加では逃れようがない。
どうしてもこの手の体育会系文化では「苦痛に耐えること=すばらしいこと」になりがちですが、実際この演目は誰のため、何のためのものなのか?伝統、というけどこれだけの危険がわかっていて対策が取れない状態での伝統など放棄した方がいい。
子供を甘やかすな、という人がいますけど、骨折やけがのリスクと甘やかしとは違う。生徒がいかに一生懸命やろうと物理法則による衝撃や破壊力はそれらを無視して襲いかかる。子供の身体能力もバラバラですから。
むしろ危険性を「伝統」という惰性で許す教育が甘えだと思うのですが。
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