「農業とは病害虫との戦いである。」と前にも書いたが、何故農業では病害虫が多発するかは別稿に譲るとして、戦いの実際を見ていこう。
防除には化学的防除(農薬等)、物理的防除(リンゴの袋かけ等)、耕種的防除(品種や栽培法の選択等)、生物的防除(天敵等)があり、これらを組み合わせて総合的に病害虫や雑草の発生を抑制性することを総合防除IPM(Integrated Pest Management)という。
今日はファーマータナカも導入している光防虫器を紹介しよう。
光バイオ社の光防虫器GAC型だ。
コナジラミ類は特にトマト栽培においては厄介な害虫だ。
農業資材のネーミングもそうだったが、病害虫の名前もふざけているものも多い。
例えばこのオンシツコナジラミは漢字で書くと温室粉虱だ。
温室にいる、白い粉のように、パーっと飛び立つ虱のようだからという訳である。
(このテーマに関しては後日紹介しようと思う)
一般的に虫の行動様式の中で光に関するものとして走光性といものがあり、走光性には正と負がある。(だから話がややこしくなるのだ)
例えばコナジラミ類は黄色に対して正の走光性があり、一方夜蛾類は負の走光性があるという事だ。
したがってこの機器をハウス内に設置すれば、ハウス内のコナジラミ類は光で誘殺し、ハウス外の夜蛾類は忌避効果(この場合光を嫌って寄りつかない)で、侵入防止になるというわけだ。(ハウス外のコナジラミ類を呼び寄せ、ハウス内の夜蛾はネットが張ってあるので逃げられないと心配するのはファーマータナカだけだろうか?)
なるべく化学農薬の使用量を減らすべく農家は様々な努力を惜しまないのであるが、実際その効果はいろいろで、防除資材に限らず、農業の設備や資材の中には数百万円のものもあり、しかも思ったほど効果がなく、農家が泣きを見るケースも多い。
この機器についての効果も後日報告したいと思う。
(知り合いで正しく夢の機械だとの声もあり導入したのではあるが・・・。)