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2010年11月01日
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カテゴリ:田舎暮らし

恒例となったさなぼり映画祭は、10月28日と29日に上映された。

今回は1日目が、『RAILWAY 49歳で電車の運転士になった男の物語』。

RAILWAY

監督・脚本: 錦織良成
製作総指揮: 阿部秀司
脚本: ブラジリィー・アン・山田  小林弘利
キャスト:中井貴一  高島礼子
音楽: 吉村龍太
主題歌: 松任谷由実

2日目が、『おとうと』

おとうと

監督:山田洋次
脚本:山田洋次  平松恵美子
キャスト:吉永小百合 笑福亭鶴瓶 蒼井優 長田亨 

今回は『おとうと』に関連して少し書いてみよう。

女手一つで娘を育ててきた姉と、大阪で芸人にあこがれながら破天荒な暮らしを送る弟との再会と別れを描く家族ドラマ。
10年ぶりの現代劇となる山田洋次監督が市川崑監督の『おとうと』にオマージュをささげ、戦後に生まれ育った姉弟のきずなをバブル景気直前に生まれた娘を通して、現在と今後の日本の家族の姿を映す映画だ。

ここでは、作品自体の評は映画通の方や評論家にお任せするとして、提起された社会背景について、少し考えてみたい。 

折りしも10月30日に、NHKテレビで『日本の、これから』無縁社会というのをやっていた。

湯浅誠氏の「無縁社会」もとりあげられていて、
「縁は、地縁、血縁、職場の社縁の3つがあった。
今はその3つの縁が減退している。
ハローワーク、病院、福祉施設など様々な生活支援サービスがたくさん存在しているが、ばらばらの島で存在しているので、利用できない人もたくさんいる。
自分でサービスを探すのは大変。
孤立、貧困に陥った人の支援は、一過性では無理。
本人の健康状態を気遣う、本人に長い期間寄り添っていく社会サービスを作っていけないかと、NPOの活動をしている。」
と話していた。

「自己責任で転落した人なら死んでもいいんですか。それは動物の社会でしょう」と主張する湯浅氏の言葉が重い。

『おとうと』でも、賢い姉と愚かな弟のおかしくて哀しい物語を通して、家族のきずな、人生、別れとは何かを優しい視点で描いてあったわけだが、そこには、数多の社会問題を内包し提起もしていたといえる。

商店街の問題(ショッピングセンターやドラッグストアの進出)、それに関連して所得の問題(商店街の薬局や時計屋さんが、又街の大工さんや工務店がいつまでやっていけるだろう)、格差社会の問題(医者と一般庶民)、終末医療や看取りの問題(ホスピスとみどりのいえ)、痴呆症や老人介護の問題、アルコール依存症の問題と、現代社会の混沌の中で、血の繋がりすなわち姉弟愛や夫婦愛や親子愛や親戚愛(?)が、人が生きてゆく最後の砦としてその生や死をいつまでも支えていけるのだろうかと思わずにはいられない。 

例えば、当地に眼を向けてみよう。

これから書く事は憶測に過ぎない点も多いが、当地のような里山では、例えば今のところ、120歳や150歳を越えて暮らしていることになっている老人はいないはずだ。
血縁や地縁がかろうじて支えているのだ。
どこに誰が住んでいて、その家族構成や都会に出て行っている家族の消息も、殆ど把握されていると思う。

反面、都会に出て行った若者の離職や離婚が多く、Uターンや、言葉は悪いが所謂出戻りが多いように見受けられる。
どこそこの娘が離婚して子供を連れてかえって来ただとか、息子が帰って来ただとかいう話が結構聴こえてくる。
一時的に子供や若者の人口が増えたからと、手放しで喜べる筋合いではもちろんない。

育った里山の血と地が、余りにも暖かくて優しくて、都会に馴染めない若者を引き戻すのではとファーマータナカは勘ぐってしまうのだ。
受け止めてくれる地と血がかろうじてあるから帰ってくるのだろうが、やはり出て行った社会に縁が持てなかった、持てる社会ではなかったということだろう。

その社会に当然根本的問題はあるということだ。
反面、当地にいつまでも地縁と血縁があるとも限らない。

街の商店街以上に、職場はなく、人口は激減し、高齢化は進み、農地は荒廃しているからだ。

鶴瓶の悲しくも感動的な臨終は、吉永小百合や蒼井優が、駆けつけて立ち会う事で成り立っていたわけだが、「みどりのいえ」(山谷の「きぼうのいえ」がモデルだそうだ)の入居者は基本的に血縁が無い中で、看取られていくのが実態だろう。

山田洋次監督の崇高なテーマにイチャモンをつけているわけではないが、取り上げられた家族の絆や姉弟愛が、いわば映画という仮想世界だけのものになってしまうような重大な社会現象が、すでに取り返しのつかないところまで侵攻しているといえるのではなかろうか。

ついでだが、ファーマータナカの
「どちらでもいいんだが、どうしても付き合って欲しいとそんなに言うんだったら付き合ってあげてもいいよ女優ベスト10」に蒼井優をいれておこう。

蒼井優






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Last updated  2010年11月04日 07時13分05秒
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