一昨日になるのでしょうか、ロシアの初代大統領が死去しました。あの人は一体なんだったのでしょうか?歴史的評価は様々あると思います。
元々は、ゴルバチョフ書記長が行ったペレストロイカとグラスノスチにより、一挙に共産党の暗部が吹き出てしまったことから、共産主義政権の崩壊に繋がりました。ゴルバチョフ氏自身は、共産党の改革をしようとして実施したことのようですが、あまりにも吹き出てきた膿が多すぎて改革は出来なかったようです。
その波に乗ったのがエリティンでした。共産主義者の軍部のクーデターに乗じて、彼は見事表に出てきました。決して彼は改革案を出した訳でもなく、実行したわけでもありません。能力的には圧倒的にゴルバチョフのほうが上でしょう。裏で動いていたのが元KGB幹部のプーチンだと言われています。ロシアの最右翼ベレゾフスキーの名前も見事に消し去る点は、見事としか言いようがありません。幾ら資本主義化しても、ロシアの政権が高圧的でかつ経済も不透明であるというのは、このあたりの影響が大きいのでしょう。
最近のロシア経済では、地方に行くほど共産主義が色濃く残っているといわれています。というのも、極端な田舎シベリアなどでは軍事的要所であっても、経済的にはお荷物なわけです。となると、そこに生活する人のための生活物資は滞りがちになります。すると昔の共産主義の方がよかったという意見が出てくるわけです。
さらには宗教上の差別云々の問題が出てくると、これは大変なことになります。これがチェチェン問題ですね。基今更共産主義に戻れないし・・・となると国を維持するためには高圧的にならざるを得ないのです。
共産主義が崩壊し、これからばら色の未来が待っている!と人気取りの宣伝をしすぎたのがエリティンなのでしょうか。