映画の趣味
平日の夕方ころ、よくドイツ語の聞き取りの練習も兼ねて3ユーロの映画館にぷらっと行きます。そこの映画館で見られるものっていうのは、3,4ヶ月くらい前に放映されていた大作映画だったり、マイナーな外国の映画だったりするんですが、僕はこのマイナーな映画にまったくの予備知識無しで飛び込むのが、わりと好きです。メキシコでの”人間売買”を題材にしているもの、スウェーデンのコメディ映画、中国のレズの話などなど…。思えば結構変わったものを見てきました。正直、コメディや少し難解な映画だと、いまだに半分くらいしか理解できない時もあるわけで、そういう時はものすごく消化不良で悲しい気持ちになります。特にコメディなんかは、他の人たちが腹かかえて笑っているなか、僕はぽけーっとした顔で、何がおもしろかったんだろう??と必死に考えるはめになるわけです。まあこれは”笑い”の違いもあるんでしょうが、それでもせめて何が彼らにとってオカしいのか本当に知りたくなります。そんなことが続くと、だんだんと僕の映画の趣味というか、選ぶ基準が”おもしろそうなもの”から”理解できそうなもの”に変わってきてしまっているんですよね。これは、この前まで全然気がつかなかったことです。というのも、この前大きな映画館にたまたま行く機会がありまして、見れば大作映画、人気映画がずらっとならんでるんですよ。何を見ようか、ってなった時に僕が思わず選んだのが、「エイリアンvsプレデター」。これは2,3年前の僕には、絶対に選べませんでした。あんな気持ちの悪い映画、お金出してまで見たくないよ、と。でも今回は映画館も大きいし、わかりやすくて迫力ありそうなのにしよう。なんて朗らかに言ってました。その日の夜、家で一人、なんでぼくはエイリアンvsプレデターを選んだんだろうと考えたことをなんとなく思い出した吉田でした。