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2010.08.11
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夜店で評判のフリークスをお見せいたしますというオドロオドロしい見せ物感覚と、正義の戦争なんかあるわきゃねぇだろうという明快な直アドメッセージ性が、若松孝二監督の新作『キャタピラー』では見事に両立している。上映時間3時間10分の超大作『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(08)でも自己総括を求められた遠山美枝子(坂井真紀)が自分で自分の顔面を殴り続け、顔面崩壊する過程を延々と描き、観る者の背筋を凍らせた若松監督だが、今回の見せ物感覚はさらに最上級形だ。お国のために日中戦争に出兵した久蔵(大西信満)は妻・シゲ子(寺島しのぶ)の待つ農家に帰ってくるが、久蔵は戦争で両手両足を失い、芋虫状態となっていた。しかも顔半分は直アドケロイドで覆われ、聴覚も失い、しゃべることもできない。だが、食欲と性欲だけは異常にある。生きた"軍神"となって帰ってきた夫の世話するシゲ子は"妻の鑑"として村中で讃えられるが、シゲ子にとっては家の中が戦場である。畑仕事でくたくたとなったシゲ子を、食欲と性欲だけの肉の塊となった久蔵が責め立てるのだった。

 最初は久蔵の性のはけ口となっていたシゲ子だが、やがて手足のない久蔵の下の世話から食事の面倒まで全てをひとりでやらなくてはいけない貞淑な妻の反撃が始まる。1日中、部屋で寝ているだけの久蔵の上にシゲ子は股がり、シゲ子から挑発するようになる。戦場での忌まわしい記憶がフラッシュバックする久蔵は、シゲ子の求めに応えることができない。「この役立たず!」とシゲ子は"軍神"となった夫を罵倒する。さらには身動きのできない久蔵をリヤカーに乗せて外へと連れ出す。シゲ子は畑仕事中、久蔵をあぜ道に放置する。通りかかった村人たちは「あぁ、軍神さまだ。ありがたや」と拝んでいく。出兵前に夫の暴力に耐えてきたシゲ子の考え出した陵辱プレイである。そんな日々を重ね、やがてシゲ子は自分なしでは何もできない肉の塊である久蔵に愛おしさを覚えるようになっていく。怒りや憎しみ、悲しみも含めての夫婦愛、家族愛ではないのかと、このフリークスショーは客席に訴えかけてくる。





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Last updated  2010.08.11 16:23:31
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