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佐遊李葉  -さゆりば-

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2008年11月26日
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カテゴリ:光明遍照
 脇侍の台座を取り囲んでいた仏師たちは、後ろから呼びかける声に恐れて一斉に顔を上げた。だが、その声の主が駿河麻呂だと気づくと、今度は嘲笑するような険悪な表情で口々に言った。

「誰が書いたかなんて、わかりゃしないさ。お前が大仏師様に告げ口でもしないかぎりな」

「もし誰かに見られそうになっても、こんな絵を削り取るくらいわけはない」

「それとも、女の裸なんぞが描かれた仏像なんて、品行方正な駿河麻呂様には耐えがたいか?」

「よせよせ。この男のどこが品行方正なものか。最近は木辻の妓に入れ揚げて、通い詰めているというではないか」

「色男は辛いな。わしらにもお裾分けが欲しいものだ」

 仏師たちはどうやら駿河麻呂の日頃の態度が気に食わないだけでなく、彼が少し陰のある美男で周囲の女たちに人気があることも気に入らないらしい。だが、かつての兄弟子の一人だった仏師が、急に思い出したように大声を上げて笑い出した。

「いや、いくら顔が良くても、金も権力もない男なんぞ、女にとっては一時の慰み者だ。なあ、駿河麻呂?」


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↓こちらが、同じく東大寺の大仏様の脇侍である虚空蔵菩薩像です。(ピントのボケた写真ですみません(^^ゞ)





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最終更新日  2008年11月26日 17時42分16秒
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