カテゴリ:「かくあるべし」の発生
目標や目的に向かって努力している状態は、「生の欲望」に向かって努力している姿です。好ましいことです。
森田では「努力即幸福」と言います。努力しているその過程が大事なのであって、目的・目標を達成したかどうかが重要なのではありません。 しかしそれが義務とか、何が何でも目的を達成しなければならないとなると、これは「かくあるべし」で自分を苦しめることになります。 これはなにがなんでも、目的や目標を達成しないと気がすまないようになって、自分や他人を追いこんでゆくのです。 野球やオリンピックで違法薬物を使用する人が後を絶ちません。薬物を使って筋肉を増強し、興奮状態を高めるのです。 その背景には、個人名誉のため、国家の威信のためなにがなんでもかたねばならないと悲壮な決意があります。そうなりますと「かくあるべし」と一緒で、そうした決意の反面、もし勝てなかったらどうしよう、もう生きて国には帰れないなどといったプレッシャーとも戦わなければならなくなるのです。なにがなんでも絶対に勝たねばならない、 どうしても目標を達成しなければならないというような、「かくあるべし」は、大きな葛藤を生みだします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.01.09 07:38:02
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