カテゴリ:「かくあるべし」の発生
他人に対する「かくあるべし」の押し付けは、人間関係の軋轢を生む。
子供や親、仕事の仲間、友人などに対して命令、指示、禁止、脅し、説教、非難などで対応することは「かくあるべし」の押しつけであり、決して自分の考えているように相手を動かすことはできない。 親業では、親の子供への対応で「かくあるべし」を少なくする方法を3つ提案している。 これは森田理論学習で、他人に対して「かくあるべし」を小さくして、良好な人間関係を築いていくために、大変参考になりますのでご紹介します。 1、相手が話したことに対して、相手にこうしなさい、ああしなさいという前に、相手の気持ちを私はこう理解しましたと相手に話してみる。相手は間違ってなければ「そうだ」間違っていれば「それは違う」とさらに話を続けてくれるでしょう。 2、相手の行動に対して、私がどう感じたかを相手に話す。私メッセージのことです。 相手を自分の思い通りにしようとするのではなく、自分の感じたことのみを話して、その後の行動は相手に任せるということです。 3、相手の要望や欲望に対して、自分の要望や言い分との調整を図る。相手の要望や欲望を全部飲むわけではない。自分の要求をすべて押し付けるわけでもない。相手と自分の要望の折衷点を探すということです。森田のいう調和をとるということにつながります。 分かりにくいので簡単な具体例をあげてみましょう。 1の具体例です。 学校の先生が子供にたくさん宿題を出した。 子供は「できないよ、こんなにたくさん」ブツブツ言って手をつけない。 これに対してよくみられるお母さんの対応。 「みんなもやっているんだからあなたもやりなさい」 「やらなかったら成績下がるわよ」 「大した量でもないのに、そんなこと言わないの。怠けることしか考えてないんだから」等等でしょう。 これに対して子供は、「うるさいな、分かっているよ。そんなこと。」反発してきます。 これでは子供のやる気を起こさせることはできません。 親業を勉強したお母さんはたとえば、「先生がたくさん宿題だしてイヤになったんだね。」「あんまり宿題があると、イライラしちって手につかないわよね。」など。 こんなふうに子供の気持ちを理解していることを示して、あとは子供に任せました。 2の例です。 夜勤明けの夫に、実父から至急実家に来てほしいと電話が入った。 妻が、急ぐ用事でなかったら少し休んでいった方がいいんじゃない。(あなたメッセージ) 夫は、うるさいな。俺が行くんだからほっといてくれ。 妻は、そうね。でも一晩中寝てないで車を運転するのは危険だと思うの。事故でも起きたら私や子供たち、とても困るの。(私メッセージ) 夫 そうだな。2時間休むからあとで起こしてくれ。 3の例です。 子供をスーパーに連れていくと、いつも何か買ってくれとせがむ。買ってあげることが多い。でも習慣になるのがこわい。 親業で勉強して、子供に次のように提案した。 1、 今日だけ買う。あとはお誕生日にも七五三にも買わない。 2、 買う日を週一回土曜日とする。 3、 買い物についてこない。 4、 百円前後のものにする。あとはお祝いのときにする。 提案後、子供にどれがよいか決めさせた。2と4を選んだ。子供は自分で土曜日と決めたことに喜び満足していた。私も「今日はどうしようかな」とまよわなくなりスッキリした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.02.14 07:38:18
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