カテゴリ:認識の誤り
「自己実現的予言」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。
三橋貴明さんは次のように説明されています。 先入観、思い込み、決めつけ、人の話を鵜呑みにする、流言飛語、「かくあるべし」などによって、事実とはかけ離れたことを、間違いない事実として信じ込んで、対応してしまうと大問題が起きてしまうというものです。 その間違った認識に基づいて行動を開始した結果、間違って信じていたことが、現実のもとになって目の前に現れてくる。実に恐ろしいことが起きる。 その時は多くの人がパニックになって混乱してしまうのです。 たとえば、2020年のコロナ禍初期に「トイレットペーパー不足」が起きました。 国内で流通しているトイレットペーパーは、97%が国産であり、外国との交易が途絶しても、品切れになることはなかったのです。 それにもかかわらず、人々が買いだめに走り、運送サービスの「供給能力の限界」により、品切れ状態が起きたのです。 「トイレットペーパーが無くなる」という、誤った状況認識により、多くの日本国民が買いだめに走り、結果的に本当に店頭からトイレットペーパーが消滅してしまったのである。 私たちは森田理論学習によって、事実こそが真実であると学びました。 事実に基づかないで、安易に、先入観、思い込み、決めつけ、人の話を鵜呑みにする、流言飛語、「かくあるべし」などを優先してしまう態度は、その後の展開を間違った方向に誘導してしまう。九州に行こうとして、東北新幹線に乗ってしまったような様なことになります。 100%間違いないと思っても、念のためにこの目で確かめてみる。 現地に飛んで行って事実の裏付けをとる。 あるいは、両面観を応用して、あえて反対の立場から検討してみる。 このようにして、できるだけ真実に近づこうとする態度を堅持する。 この態度は森田理論の核心部分だと思います。 そこで事実を正確に見極めると、間違いのない問題解決や目指すべき目標が明確になるのです。 先入観などに基づいて行動した場合と比べると雲泥の差がついてきます。 そういう態度で取り組んでも、真実には届かないかもしれません。 何しろ真実を知られると困るという人は真実は知らせない。隠すわけです。 捻じ曲げられた真実をニュースとして流して、世論を操作する。 アメリカの大統領選挙ではそれが堂々と行われました。 とても見苦しい光景が全世界に知れ渡りました。 こういう操作が頻繁に行われていて、真実を知るという国民の権利が侵害されているのです。 私たちは、国際情勢、政治、経済、外交、歴史につしても、真実を求めて行動していかないと、将来に禍根を残すことになると思います。子孫に対して問題を先送りすることになります。 また国会で法律を成立させるときは、あえて反対意見を述べている人の話に耳を傾けてみる必要があると思います。数の論理で法律をすんなりと通すことは問題です。 ショックドクトリンに乗じて、十分な議論がなされないまま、悪法が可決されることは忍びないことです。反対意見が一つもでないような法案は、議論が尽くされていないわけですから、廃案にすべきではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.05.29 06:20:06
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