カテゴリ:感情の法則
根本裕幸氏は、「恐れは、壁に投影された子猫の影を見ておびえているようなもの」といわれています。
子猫に光を当てて壁にその影を映します。 そうすると壁には大きな化け物のような影が映っているのですが、私たちはその影を見て不安や怖れを感じている。 だから、不安や怖れとしっかり向き合うことができれば(壁ではなく、その実態を見つめていれば)、自分が思っているほど怖いものではないことが分かるものです。 これは不安や怖れに膨張剤を入れて水増ししているようなものです。 他人から見ればたいしたことがないように見えるものを、あたかも自分の一生を左右するような一大事にしているのです。 身体がいくつあっても足りないということになります。 また予期不安で次からは手も足も出ないということにもなりかねません。 不安や怖れに正しく向き合えば、実体以上に膨れ上がることはありません。 猫がトラのように見えることはなくなります。 慌てふためくことがなくなります。 不安や怖れを「そんなこともあるさ」といって手離すこともできます。 森田では事実から離れた早合点、先入感、思い込み、決めつけは、事実と相違することが多くなるといいます。 事実を誤って捉えて、対策を立てて行動すると後戻りはできなくなります。 後悔することが多くなります。 事実に正しく向き合うためには、現地に足を運んで自分の目で確かめることです。 事実のすべてが分かるわけではありませんが、ある程度事実に近づくことができます。 次に事実にきちんと向き合って、湧き上がってきた感情をいったん受け入れることが肝心です。よい感情だとか、悪い感情だとか是非善悪の価値判断をすることはご法度です。 森田先生によると、この善し悪しとか苦楽とかいう事は、事実と言葉との間に非常な相違がある。 この苦楽の評価の拘泥を超越して、ただ現実における、我々の「生命の躍動」そのものになっていくことが大事になると言われています。 (森田全集 第5巻 652ページ) 次に不安や怖れに振り回されそうになったとき、心掛けたいことを紹介します。 ・誰かに話しを聴いてもらう。不安や怖れも感情の一つです。 それを誰かに聴いてもらうだけで楽になります。 頭の中でぐるぐると考えているとどんどん不安や怖れって増幅してしまいます。 そういう意味では、月1回の集談会は貴重な場です。 集談会は傾聴、受容、共感、許容の気持を持った人が多いのが特徴です。 ・自分の気持をノートに書く。日記に書くのもお勧めです。 書くことによって、自分の辛い気持ちをノートに吐き出すというイメージです。 谷あいを勢いよく流れる小川のように、不安や怖れを流すイメージです。 感情を頭のなかにとどめておいて、グルグルと回転させていると感情はどんどん悪循環してくるのです。 (7日間で自分で決められる人になる 根本裕幸 サンマーク出版 参照) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.04.16 06:20:05
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