カテゴリ:生の欲望の発揮
私は神経質性格を持ち、慢性的なうつ状態で空虚な人生を送ってきました。
それを生活の発見会の森田理論学習によって改善してきました。 現在は生きていてもつまらないという考え方はなくなりました。 日常生活の中に小さな楽しみがたくさんあると思っております。 慢性的なうつ状態は霧の中で車の運転をしているようなものでした。 前方の視界が悪いでノロノロ運転になります。不安で一杯になります。 事故を起こさないように、細心の注意はしていますが、肉体的、精神的にとても疲れます。 森田に関わって36年になりますが、その間何度も森田から離れそうになりました。それを引き留めてくれたのは、集談会での学習仲間と世話活動でした。 また時には煩わしいと思うこともありましたが、離脱することはありませんでした。それがなかったとしたら、とっくに森田から離れていたと思います。 今になっては強制力はよいこともあると思っています。 森田理論の応用や活用という面ではいろいろと回り道をしてきました。 長らく森田理論を理解することばかりしていたのです。 その学習も表面的な学習に終始して、そのうち飽きてきました。 今では森田学習は自分に引き寄せて深めていくことが肝心だと思っています。 少し掘り進んでいくと誰でも豊かな鉱脈を見つけることができます。 さらに理論を仕事や生活に応用していく気持ちがありませんでした。 それが分かったのは集談会の中に森田の応用・活用の先輩がおられたからです。 真似のできそうなことは、次々に真似ていきました。 小さな試行錯誤を繰り返しているうちに、森田理論の応用・活用のコツが分かるようになりました。そして神経症の苦悩から抜け出すことができたのです。 そして思いがけないことでしたが、神経質者の人生観を確立することができたのです。今ではそういう仲間をひとりでも多くつくり出したいと思っております。 プロ野球の選手は1軍と2軍の選手に分かれています。 実力的にはそんなに大きな差はないと聞いたことがあります。 2軍の選手が猛練習と試行錯誤を繰り返しているうちに、ある時点で、ある特定の人が、急に1軍レベルの能力を獲得するのだそうです。 一旦その能力を獲得すると、後はがむしゃらに練習しなくても、自分のペースで微調整を繰り返すことでその能力を維持できるようになると言います。 森田理論を自分のものにした人も同じようなことを言われます。 コツといわれても、やるべきことを淡々とこなししているだけなんですがね。 しいて言えば、日常生活の中で感動や喜びを感じることが多くなりました。 あたりまえの普通の人間になったということでしょうか。 霧が晴れた後の人生は視界良好になり、最後のゴールに向かってひたすら走り続けていると言った感じなのです。 そうなってくると慢性的なうつ状態で生きていてもつまらないと思うようなことは考えなくなります。 圓鍔勝三彫刻美術館(広島県尾道市) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.07.12 06:40:59
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