カテゴリ:森田理論の基本的な考え方
本を読む人はポストイットを使っている人が多いと思います。
とても便利で大いに役に立っています。 ポストイットはアメリカの3Ⅿという会社で作られました。 接着剤という点では完全な失敗作だった。 あるときスペンサー・シルバーという商品開発者が、強力な接着剤を作ろうとして、極めて弱い接着剤ができてしまった。 それを同僚のアート・フライに「これは何かに使えないか」と言ったが、その時はよい考えが浮かばなかった。 ある日アート・フライが教会で賛美歌を歌っていた時、歌詞の間に挟んでいた「しおり」がひらりと床に落ちた。 それを拾い上げようとして、瞬間的にひらめいたのである。 あの弱い接着剤を使ってすぐに落ちない「しおり」が作れないだろうか。 このひらめきがきっかけで、今や世界中で利用されているポストイットが生まれました。 このエピソードは失敗や欠点は、裏を返すと宝の山に変わる可能性があるということではなかろうか。 それも犬も食わないような失敗や欠点のほうが大きな宝ものになる可能性がある。 普通は失敗や欠点を毛嫌いしてしまいます。恥ずかしいものと考えます。 そのために人目につかないように隠す、ごまかそうとします。 人目につくと言い訳をする。責任転嫁する。 ポストイットの接着剤の場合でいうと、忌まわしい失敗作として封印されてしまいます。 二度と陽の目を見ることはなくなります。 このエピソードの場合は、接着力が弱いということを逆手にとって活用方法を探したというところがポイントです。 これは一つの事象には清濁両面が含まれているということを意味します。 こういう考え方は、森田理論学習で両面観の考え方を身に着けた人でないとむずかしいと思います。 両面観のものの見方を身に着けるために次のように提案いたします。 神経症で苦しんでいるときは、心配性の神経質性格をマイナス評価しているのではないかと思います。 森田理論で神経質性格の特徴を学習すると、どんな性格でもマイナス面とプラス面の両方を持っていることが分かります。 神経質性格も類まれな優れた性格特徴を持っています。 理解できたら自分場合はどこに焦点を当てて伸ばしていけばよいのかを考えてみましょう。 心配性というのは細かいことによく気が付く高性能レーダーを標準装備しているようなものです。 リスク管理力に優れている。感性が鋭い。分析力に優れている。 リーダーシップのある人とタッグを組めば組織運営がうまくいく。 責任感が強い、生産的、創造性に優れている。粘り強い。 などいろいろと優れた面があります。 それを仕事や生活に実際に活かしていくことが大切です。 神経質性格を両面観で考えて応用することができるようになると、性格以外のことも両面観で見ることができるようになります。 考え方に柔軟性が出てくるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.12.09 08:11:37
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