カテゴリ:人間関係、不即不離
親との人間関係を引きずっている人が多いようです。
親が子どもをきちんと育ててくれなかったから、私は生きづらさを抱えて苦難の人生を送ることになった。 どうしてくれるんだという親を怨む気持ちがいつまでも付きまとってしまう。 私の場合父親との関係が最悪でした。 父親からは物心ついたころから叱られてばかりでした。 気に入らないことがあると家から追い出されそうになったこともあります。 このまま死んで仕返しをしてやろうと考えたこともありました。 優しい言葉、励ましの言葉をかけてもらったことは記憶にない。 父親は子どもと一緒の生活を楽しむという気持ちは持っていなかった。 また厳しく育てて、自立心旺盛な子どもに育てようという気持ちも持ち合わせていなかった。 今考えると父親も人間関係に問題を抱えて苦しかったのだと思います。 子供を立派に育てて自立させようというところまで気が回らなかったのだと思います。 アル中で肝硬変になり突然心不全で亡くなりました。 自分としても後悔の多い無念の人生だったことでしょう。 その結果私は他人が信頼できなくなりました。怖いのです。 他人は自分を傷つける生き物だという気持ちが強くなりました。 いつもビクビクしながらかろうじて対人関係をこなしていました。 人と付き合うと気を遣い過ぎて疲れ果ててしまうので、一人で過ごすことが気が楽だと思うようになりました。 また気が乗らないこと、納得できないこと、イヤなことからすぐに逃げ回るようになりました。 仕事や人間関係など様々なトラブルが予想されることから逃げ回るので、問題ばかり起こすようになりました。 外向性、自立性、積極性はなく、内向的、依存的、消極的な人間になりました。 生きていることが辛くて苦しいことばかりという気持ちが付きまとうので、生きることは地獄にいるようなものです。 本能的、享楽的な癒し効果のある快楽を探し求めてなんとか生きているようなものです。そして始末が悪いことに今度は自分の子どもに父親と同じような対応をとっていました。 最近多少心境の変化がありました。 父親を否定しても何も生まれてこない。 むしろ自分益々がみじめになるだけだと思うようになりました。 父親は人間としてこの世に生まれるきっかけを作ってくれたことは感謝しなければいけないのではないか。 そして大きくなるまで育ててくれたことは紛れもない事実です。 高校にも、大学にまで行かせてくれたのです。 自分たちの生活で一杯一杯だったにもかかわらず、無理をして支えてくれたことは間違いない事実です。 それに対して感謝したことはあるのか。親にお返しをしたことがあるのか。 恨みつらみだらけの自分に愕然としました。 親孝行したいときに親はなし また父親は、はぐくみあいのある神経質性格を与えてくれた。 神経質性格にはマイナス面ばかりではなく、プラス面もあります。 ことさらマイナス面ばかりを取り上げて非難するのはバランスが悪い。 森田では否定するところからは何も生まれない。 事実を素直に受け入れて、感謝するところから未来は開けてくると学びました。 森田理論を学習して神経質性格ほどはぐくみあいのある性格はないと思っています。 心配性で不安にとらわれやすい。気分本位で行動力がないという面は確かにあります。しかしそれ以上に多くのプラス面を持っている。 私は好奇心が極めて強い。興味や関心を持てる範囲がとても広くて大きい。 目標に対する執着性が強い。神経が繊細で感受性が鋭い。 そのほか思考力、論理的、問題解決能力、分析力を持っている。 神経症にはなりましたが、そのお陰で森田理論にもめぐり合いました。 こんな幸運を与えてくれたのも父親です。 今後は父親から頂いたものを最大限に活かして残りの人生を悔いのないように生きていきたいと考えるようになりました。 それがせめてもの父親に対する恩返しと考えております。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.12.29 06:20:07
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