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2009年05月15日
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■注目した記事(5/15 9面)

ソニー TV・ゲーム苦戦続く
最終赤字989億円
今期、営業赤字 縮小見込む


■記事への素朴な疑問

円高や液晶テレビ価格の下落で主力のエレクトロニクス事業が
6000億円悪化し、赤字転落したことが主因のようです。

ゲーム事業の黒字転換を見込んでいたようですが、
実現できなかったようです。

ソニーは様々な事業を抱えていますが、財務構造には
どうあらわれているのでしょうか?

また、ゲーム事業、主力のエレクトロニクス事業の
これまでの損益はどうだったのでしょうか?

以下では、08年度まで直近5年間の当社の財務状況を基に分析します。

ソニーの株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

ソニーの財務・決算分析


■P/Lの視点

売上は堅調に推移していますが(08年は8.9兆円規模)、
以下の通り、営業利益・純利益が著しく増減しています。

●営業利益、  純利益
06年 2300億、 1240億
07年 720億、 1260億
08年 3700億、 3700億

07年は営業利益が1500億円ほど急減しています。

有報でさっと確認すると、要因はゲーム事業で、
07年のPS3導入期の大幅な費用増でした。
(製造コストを下回る価格販売等で原価、販管費が増加)
07年の純利益は、関係会社の投資利益によって支えられたようです。

それでは、全体業績に大きく影響を与えたゲーム事業と、
主力のエレクトロニクス事業の損益状況を見てみましょう。


■セグメント別の視点

●ゲーム事業(売上、営業利益率)
07年     1兆、-22.8%
08年   1.28兆、 -9.7%

●エレクトロニクス事業(売上、営業利益率)
07年   6.1兆、 2.6%
08年   6.6兆、 5.4%

個別の指標をみると、07年のゲーム事業の営業利益率の悪化が明確ですね。

エレクトロニクス事業は堅調のようです。

次に、実際のキャッシュの流れを見てみましょう。


■C/Sの視点

FCFは常にマイナスで、投資額は一定程度に推移しています。
(8000億規模)

営業CFは4000億円~7000億の間で、年によって上下しています。

財務CFは常にプラスで、2000億円~5000億円の間を推移しており、
FCFのマイナス分よりも高くなっています。

大きな借入は行なっておらず、
金融ビジネスによる顧客預り金の増加が大きいためです。

FCFマイナス分を金融ビジネスからの
キャッシュ流入で賄っているようですね。

東証の業種では「電気機器」として登録しているソニーですが、
同業他社と比べてCF構造を分けています。

それでは、B/Sを見てみましょう。


■B/Sの視点

総資産が07年の11.7兆円から、08年には12.6兆円に増加しています。

投資有価証券が3.4兆円から、4兆円にまで増加していることが目立ちます。

また、総資産に占めるその割合は、08年では32%と高くなっています。

投資証券の大きさが、ソニーの関係会社の多さを物語っていますね。


■まとめ

堅調に売上を上げる中、ゲーム事業による減益があったものの、
主力事業により利益を確保しています(P/Lの視点)。

FCFマイナスですが、金融ビジネスによる財務CFプラスでそれを賄っており、
大きな借入は行なっていません(C/Sの視点)。

投資有価証券の増大が多く、その割合も大きくなっています(B/Sの視点)。

製造コストを下回る価格販売で業績の損失を大きく与えたゲーム事業、
それを賄う堅調なエレクトロニクス事業、
同業他社とキャッシュ構造で大きく差を分ける金融事業、
それらを象徴する多種・多量の関係会社の有価証券と、
様々な顔を持つソニー特徴が、業績・財務状況からも見て取れますね。

09年は主力のエレクトロニクス事業が大きく転落し、最終赤字となりましたが、
今後はその回復と、ゲーム事業投資からの回収に特に注目ですね。

ソニーの株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

ソニーの財務・決算分析


以上の分析でご不明な点等ございましたら、
是非シェアーズまでご連絡ください。
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最終更新日  2009年06月29日 15時52分49秒
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