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2009年05月28日
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■注目した記事(5/28 1面)

新日鉄、減産緩和へ
7月にも 自動車の在庫調整進む


■記事への素朴な疑問

自動車大手などからの受注回復の兆しにより、7月にも製鉄所の
稼働率を現在の5割から、6~7割に引き上げるようです。

自動車の在庫調整は今夏に完了する見込み、
電機でも調整が進んでいるようですね。

本日は、鉄鋼業界大手の新日鉄を取り上げます。

それでは、08年度まで直近5年間の財務状況を基に分析を行います。

新日鉄の決算・財務分析はこちら


■P/Lの視点

売上は10%以上の伸びで推移し、08年は4.8兆円になりましたが、
営業利益はそれまでの増加から、
08年に前期比マイナス6%の5500億円に減少しました。

同年の純利益はかろうじて1%増の3500億と、増益を維持しています。

経営効率でみると、原因は明らかで、それは原価率の悪化にあります。

07年は79.2%だった原価率が、08年は81.9%となり、2.7%上昇しました。

有報でも詳細をさっと確認すると、
確かに原材料調達コストが原因であるとされています。

ただし、販管比率は向上しており、これにより大きな減益を避けたようです。

では、実際のキャッシュの流れを確認しましょう。


■C/Sの視点

FCFは常にプラスで、年々営業CF・投資CFを増加させ、
財務CFは常にマイナスです。

ただし、07年からは投資CFの伸びが営業CFの伸びよりも大きく、
FCFは06年の1700億から08年は1000億と減少しています。

08年の営業CFは5300億、投資CFはマイナス4400億、
財務CFはマイナス2000億でした。

安定してキャッシュを創出しているようです。
07年からはより積極的な投資をしており、今後の回収に注目ですね。

それでは、B/Sを見てみましょう。


■B/Sの視点

総資産は07年から1500億減少し、08年は5.2兆円となりました。

運用面では、投資等が1000億減少したことが目立ちます。
原因は、株価下落による投資有価証券の評価損のようです。

調達面では、上述の評価損に係る繰延税金負債が、1100億減少しています。
財務構造の大きな変化はありません。

08年は有形固定資産が1.8兆円(資産の35%)、
投資等が1.4兆円(27%)となっており、
有形固定資産に次いで、投資等が多い財務構造を持っています。
また、株主資本は1.9兆円であり、総資本の37%を占めています。


■まとめ

売上は10%程度で順調に増加していますが、
08年に営業利益が6%減少に転じ、利益は1%増を維持しました(P/Lの視点)。

FCFプラスで返済を行いながら、営業CFを順調に伸ばしていますが、
07年からは特に投資額が伸びています(C/Sの視点)。

株価下落による証券評価損の影響で総資産は07年から3%減少しましたが、
直近2年で大きな構造変化はありませんでした(B/Sの視点)。

各業界の在庫調整が進み、減産緩和の動きで鉄鋼の景気局面が
変化しつつありますが、本日の記事にあるように、
「生産が昨年夏以前の水準へ戻るには3~5年はかかる」
とする高炉大手首脳の指摘もあり、厳しい収益環境は続きそうです。

この環境が今後の業績・財務構造等にどう影響してくるか、注目ですね。

以上の分析でご不明な点等ございましたら、

新日鉄の決算・財務分析はこちら

是非シェアーズまでご連絡ください。
感想もお待ちしております!
support@shares.ne.jp



あなたのための最強になりたい。新日鉄。








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最終更新日  2009年06月29日 16時00分46秒
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