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2009年06月08日
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■注目した記事(6/8 1面)

天然ガス処理設備
日揮、1500億円受注
アルジェリア公社から


■記事への素朴な疑問

複数の中小ガス田から天然ガスを集めて送る設備などを、
設計から機器調達、建設、試運転までを一貫して請け負い、
2013年半ばまでに完成させる見込みです。

同社は過去40年にアルジェリアで
40件超のプロジェクト実績がありますが、
今回の案件は世界同時不況に入った
昨年秋以降では最大級となるようです。

本日は、プラント・エンジニアリング大手の日揮を取り上げます。
これまでの当社の経営状況はどうだったのでしょうか?

それでは、08年度まで直近5年間の財務状況を基に分析を行います。

日揮の株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

日揮の決算・財務分析について


■日揮株式会社の損益計算書P/Lの視点

売上は08年に減収となりましが、
07年までは堅調に推移していました。

利益は順調に推移しており、
営業利益・純利益共に右肩上がりを示しています。

08年の各指標の規模、前期比伸び率は以下の通りです。

売上高  5500億円  (9%減)
営業利益 450億円  (70%増)
純利益  300億円  (49%増)

特に08年の営業利益の伸びが著しいですが、
有報でさっと確認すると、
これは完成工事原価、つまり原価率の減少に因るものでした。
07年は92.8%でしたが、08年は88.5%と、4%近くも減少しています。

次に、実際のキャッシュの流れを見てみましょう。


■日揮株式会社のキャッシュフロー計算書C/Sの視点

05年を除きFCFプラスで、
例年200億~300億の営業CFですが、07年は800億円に達しました。

投資額は営業CFほど伸びていませんが、
増加傾向にあり、08年はマイナス150億です。

財務CFは基本的にマイナスとなり、返済・配当金を支払い続けています。

07年の営業CFの伸びが著しいですが、
これは大型案件の進捗に伴う代金回収が進んだことによるものです。

本日の記事でも、1件のプロジェクト受注が1500億ですから、
案件毎の進捗・交渉力による代金回収で、
キャッシュ流入が大きく変化することが窺えますね。

それでは、B/Sを見てみましょう。


■日揮株式会社の貸借対象表B/Sの視点

総資産は07年からほぼ変わらず、08年は4700億円でした。

現金比率・流動比率、自己資本比率が上昇し、
固定比率が減少しており、

キャッシュ・安全性を高めつつ、
設備の割合を減らし、効率性を高めています。

B/Sの推移を10年で見るとより明らかですが、
調達面では、10年前に資本の30%を占めていた
短期・長期借入金を大きく減少させ、
変わりに株主資本を好調に増加させてきたことが分かります。

運用面では、返済が減った分、内部留保した資金を、
現金等、投資等に当てて、
これらの項目を増加させていった様子が見て取れますね。


■日揮株式会社のまとめ

08年は減収となりましたが、それまでは増収増益であり、
売上よりも利益の伸びが高く、利益の質良く成長してきました。
(損益計算書P/Lの視点)

営業CF、投資CF共に増加させており、
FCFプラスで儲けの範囲内で投資を行っています。
(キャッシュフロー計算書C/Sの視点)

総資産に大きな変化はありませんが、キャッシュを潤沢に蓄え、
固定資産よりも投資等の比率を増加させています。
(貸借対象表B/Sの視点)

同社の中期経営計画を見ると、この流れの理由が明らかになります。
経営計画では、「投資事業に積極的に進出し、
既存のプラントビジネスとのシナジーを追及する」、とありました。

B/Sの変化は、事業構造の変化を表しますが、
10年の推移で見るとより、同社の経営戦略の変化が見て取れますね。

年初に1バレル30ドルだった原油先物価格は70ドルまでに回復、
天然ガス価格も今後上昇するとみられているようです。

今後プラント受注が活性化し、
プラント業界そして同社の業績にどう影響していくかに注目ですね。

日揮の株価を見る前に~決算・財務分析はこちら

日揮株式会社の決算・財務分析について

以上の分析でご不明な点等ございましたら、
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最終更新日  2009年06月29日 16時09分42秒
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