米国大統領選挙も気になるが、8日から始まる第18回中国共産党大会も気になるのです。
すでに、胡錦濤の院政による習近平国家主席という大筋が決まっているようですが・・・・
日本にきついタカ派政権が、少なくとも今後5年間は続くものと予想されます。
ということで、中国共産党とチャイナ・ナインのお勉強です。
11/02間もなく党大会。チャイナ・ナインの空席は最大7つより
党員8260万人の頂点に立っているのは「チャイナ・ナイン」。この中に胡錦濤国家主席も温家宝国務院総理も入っている。
C9を中心として見たときの実際のヒエラルキー
「全人代」(立法府)の議題は(形の上で中央委員会を通すが)事実上「チャイナ・ナイン」が決める。全人代で議決された事項を国務院(中国人民政府)が執行する。
全人代は年1回開催されるが、そのときに全国政協(中国人民政治協商会議全国委員会)も同時開催する。全国政協には8大民主党派や無党派代表などがおり非共産党員が大半を占める。しかしその役割は、あくまでも中国共産党の指導の下に中国共産党に協調する形で参考意見を述べるに留まる。
「チャイナ・ナイン」には定年制があり70歳。
しかし党大会のときにピッタリ70という人は滅多にいないので「七上八下」原則がある。党大会のときに67才ならば次の候補に「上がって」いいが、68才ならば「下がって」頂くという原則だ。これに従えば、表にある通り、習近平と李克強以外は、すべて定年で引退となる。
くりかえすが、薄熙来事件により胡錦濤と習近平は仲がいい。胡錦濤の権威は10年間の執政期間で今がピーク、軍をも掌握している。
10月25日に発表された中国人民解放軍の総参謀長や総政治部主任等の重要ポストはすべて胡錦濤の腹心により占められており、習近平腹心も胡錦濤に忠誠を誓っている。江沢民派は惨敗だ。
第18回の党大会を待たずとも、趨勢はおおかた決まっている。でもやはり、発表が待たれる。
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難問山積の共産党体制は崩壊の危機にあるわけで、大使としては今後5年以内に自壊してくれることを望むばかりである(笑)
チャイナウォッチャー富坂氏の展望を紹介します。
10/31いよいよはじまる“十八大” 10年に一度の権力交代期を迎える中国はどのように変わっていくのかより
──胡錦濤から習近平へ政権が変わりますが、どういった変化が考えられるでしょうか?
富坂氏:僕は、あまり変わらないと思います。変わらないというのは、共産党の中で差が生まれるということではなくて、共産党が自分たちの権力を奪われないために何ができるか、やれることもやるべきこともわかっている、ということです。
習の大きな課題は、反日デモでも少し見えましたけれど、将来に対して展望のない人たちを、いかに抑えつけるか、に尽きます。本格的な再分配ということにメスを入れない形で、いかにその人たちを騙すか。でも、騙せないところまできているのかもしれない。政権の後半は、騙しきれないんじゃないかと思います。
中国共産党は、薄給で知られていますが、裏でしっかりお金をもらっています。どこからもらっているか。それは、国有企業です。そのおかげで、国有企業に対して強く出ることができない。国有企業は、どんどん暴走していく。もはや国有企業に首輪は付けられないんです。そのうえ、自分たちの子どもをすべて国有企業に入れている。党が企業に対して、絶対に何もできないと言いきれるのは、そこに理由があります。
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