カテゴリ:実技・不動産
3級FP技能士 合格講座 中野克彦 中島智美 藤崎仁
《問11》 当該敷地にマンションを建築する場合、許容される(A)最大の 建築面積、(B)最大の延べ床面積の組み合わせとして、次のうち正し ものはどれか。なお、当該敷地は建ぺい率の緩和を受けることのでき る特定行政庁が指定する角地に該当するものとし、特定道路について は考慮しなくてよい。 1) (A) 120平方メートル (B) 480平方メートル 2) (A) 140平方メートル (B) 400平方メートル 3) (A) 140平方メートル (B) 480平方メートル 解説者:なかじま ともみ (幼稚園教諭、保育士、CFP(R)、1級FP技能士) 《問11》正解:2 【建ぺい率・容積率】 建ぺい率と容積率はよく出題されますので、まとめて覚えてしまいましょう。 家を建てるときにはいくつかのルールがあります。自分勝手に家を建ててしまうと、となりの家とくっついちゃったり、日当たりが悪くなったり、風が通らなかったりと様々なことがおこります。だからいろいろ決まりごとがあります。 家の大きさを規定するのが、建ぺい率と容積率です。 建ぺい率・・・敷地面積に対する建築物の建築面積の割合 例えば敷地が 100平方メートル、建ぺい率70%だとすると「70平方メートルまで建物を建ててもいいですよ」ということです。 建築物の建築面積 建ぺい率(%)=─────────×100 敷地面積 建ぺい率の緩和(重要) 次のような場合には建ぺい率が緩和されます ┌───────────────────────┬───────┐ │ 条件 │緩和される割合│ ├───────────────────────┼───────┤ │ 防火地域内にある耐火建築物 │ +10% │ │ (都市計画で定める建ぺい率が80%以外の区域 │ │ ├───────────────────────┼───────┤ │ 角地にある建築(特定行政庁が指定するもの) │ +10% │ ├───────────────────────┼───────┤ │ 上記の二つの条件を満たすもの │ +20% │ └───────────────────────┴───────┘ この問題では角地に該当するとありますから、建ぺい率が10%緩和されて60%から70%となります。 敷地200平方メートル×70%=140平方メートルとなります。 ここで注意。準防火地域だったら+10にならないかというと、残念ながら準防火ではだめで、防火地域内となっています。仮に間違えてもう10%足して80%とすると答えの選択肢に160がないので、違うとわかりますね。これで選択肢に160が入っていたらかなり高度です。 容積率・・・容積の規定で述べ床面積のこと。 建ぺい率が1階部分の地面に接している面│だとすると、容積率は例えば3階建てだったら、1階、2階、3階の床面積を足したものです。 建築物への延べ床面積 容積率(%)=──────────── ×100 敷地面積 前面道路の幅員による容積率の制限(重要) 次のような場合には容積率が制限されます。 どちらか低いほうが適用です ┌─────────────────────────────┐ │ (1) 都市計画で定められた容積率 │ ├─────────────────────────────┤ │ (2) 前面道路の幅員(m)に以下の法定乗数を乗じた数値│ │ 住居系の用途地域の場合 4/10 │ │ 住居系以外の用途地域の場合 6/10 │ └─────────────────────────────┘ 問題では、 (1)定められた容積率は200% (2)前面道路が6mで住居地域なので 6m×4/10=240% 200%と240%を比べると200%のほうが低いのでこちらを選びます。 敷地が200平方メートルなので、200×200%=400% これで答えが2番とわかります。 建ぺい率の緩和、容積率の制限はしっかり押さえておきましょう。 ────── COPYRIGHT (C) 2007 Tomomi Nakajima All Rights Reserved. ────── お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2007.02.16 08:23:33
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