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曹操注解・孫子の兵法

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閣下は日本と同じように中華人民共和国を愛してやまないが。 戦略のあれこれ(598)」
[ 戦略 ]    

丞相府秘書監さん

>秘書監です。
>閣下のお話だと、本当に中国経済は爆発寸前じゃないかと思うのですが。

いい質問だ。こんなことは日本の財界で密かに話し合われることでね。
自動車や銀行は生産拠点を移す計画をしていたから、表に出していわないよ。
でも夏枯れ前には各社一斉に減産縮小方針が出るね。
もう決まったことだ。
トヨタはロシア進出を決めた。

>日本政府が経済制裁をやらないとしても、日本企業そのものが新規投資に及び腰になって、ベトナムやモンゴルに生産拠点戦略を移していくというお考えなのですか。

そのとおりだ。
税制の優遇措置にしても、中国は末端の税務官吏が「反日行動」で日本企業叩きをはじめている。
日本企業がどうという前に、「日本を追い出せ、叩き出せ」という政治宣伝活動があるわけだ。
それがまた中国政府の税金を使って、権力機関が命令して実行しているのだから、あきれるばかりなんだ。

>それからビジネス面でも、中国の人々の取引上の背信行為はよく聞きます。
>何が悪いんでしょうかね。

「日本は悪くない」とは言わない。
南京虐殺が3500人であろうと、300万人であろうと、これは戦争犯罪であることは間違いない。
アメリカはイラクのファルージャを攻撃し、2500人以上のイラク人を殺害した。
これは戦争犯罪にならないのだ。
殺されたのは武装したテロリストたちだというからな。
アメリカ兵も50人近くが犠牲になった。

今回の反日行動は非常に政治的な策動である。
はっきりいえば、共産党内部のクーデター未遂なのだ。

文化大革命は、もともと毛沢東主席が大躍進政策の失敗を自己批判して半ば引退したのに、国家主席の劉少奇と登小平副総理を強引に失脚させる政治運動として引き起こされたのだ。
それで毛沢東夫人の江青が、上海人脈でかき集めた若者たちを天安門広場に集合させて、毛沢東主席と接見させた。
これが紅衛兵のはじまり。
次に北京の各学校でも、「おれたちも紅衛兵をやろう」という動きがあり、毛沢東主席が「紅衛兵はよい(好)」という新聞報道が一斉に全国に報道され、毛沢東主席の一語が共産党の正式な路線として承認され、それで文化大革命になったのだ。

ブルジョワ文化、反革命文化人、特に毛沢東主席に不敬な態度をとる人間は、かたっぱしから「反革命現行犯」で紅衛兵たちが逮捕した。
逮捕といったって、刑務所に連れて行くのではない。
街角の片隅で、半死状態まで殴打して、袋に詰め込んで川に投げ入れるのだ。

彼ら若者たちは熱狂的な毛沢東崇拝者たちで、江青夫人の言葉を女神のように聴いた。
それで彼女は露骨な言葉で劉少奇国家主席たちを罵倒し、「中国社会主義を資本主義に売り飛ばそうとしている走資派だ」と決めつけた。
それで若者たちはヒステリー状態になり、毛沢東主席に反逆する噂(デマ)がある者は外相だろうと、将軍だろうと引っ張り出して、暴力を加え、自宅を略奪、破壊し、ついには殴り殺してしまったのだ。
劉少奇国家主席は名前も変えられて、監獄にぶちこまれ、殴打と栄養失調で絶命した。
朝鮮戦争の英雄、膨徳懐元帥も若者たちに縛り上げられ、街中にひきずりまわされ、殴り殺されたのだ。

ついでに言うと、江青の昔の恋人らしき老人も紅衛兵に殴り殺された。
それをまた文革鎮圧後の「江青裁判」でテレビ放映してしまった。
江青はその男の名前を聞いただけで激しく動揺し、「毛沢東主席を侮辱するのか」とわめきちらした。
緊張して静粛に傍聴していた会場の人々はそれで爆笑した。
それでも江青は叫びつづけた。
「革命無罪、造反有理(革命運動は無罪であり、反逆行動は理由がある)」
文化大革命の真相が本当に明らかになった瞬間だった。

中国政府が今回の措置で、あまりにも動きが鈍かったのは、このような反日行動を監督しているのが中央宣伝部であり、彼らは規律検査(幹部処罰)の強大な権限もあったからだ。
下手に日本を弁護して、「それはやりすぎだ」と制止すると、「おまえは愛国心が足りない」と批判され、更迭されるからだ。

今、中国政府がようやく過激分子の摘発に乗り出したのは、共産党の内部の権力闘争が一段落したからだろう。
アメリカもネオコンみたいに、「イスラムはカルトだ」なんて平気でいう政府関係者がいるからね。
一言で「中国は遅れている」なんて切り捨てる意見に、私は同調しない。

私は中華人民共和国が大好きだ。
戦略理論家として、毛沢東思想も尊敬している。
この国の無限の可能性についても大きな希望をもっている。

しかし、大きな船ほど操縦は難しい。
中国のバブルの崩壊はどうしようもない。
引き金を引いてしまったのは中国なのだから。

ここでわが国の極秘の事情を暴露したのは、私が中華人民共和国を愛してやまないからだ。
何とかしてあげたいが。


Last updated  Apr 28, 2005 07:30:01 PM
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