「最後の将軍」(司馬遼太郎)を読みました。
「内容:若年の頃から周囲の期待を一身に集めながら、就任後わずか二年で自ら幕府を葬ることになった将軍の悲劇。」
徳川慶喜は、四面楚歌の中、徳川幕府を終わらせる為だけに将軍になったようなものですね。
最後は責任放棄のようにも思えたけど、歴史的に朝敵にならないようとの美学があったのですね。
慶喜でなければ、もっとひどい内乱になっていたかもしれない。江戸城無血開城はなかっただろう。
聡明で雄弁、謀略家だけど私心はなかったのですよね。貴族的なのに器用で、後半生は趣味に生きてる。
不幸に見えるけど、自分ではそう感じてなかったのではないか。興味深い人だと思えました。