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不二一族(ふじのいちぞく)は、相生村では唯一の呪(まじない)方の役割を担う集団であった。
相生の人々は、病気のおり、神祀りのおりはもちろんのこと、衣類裁ち、かまど造作、種まきにいたるまで、それこそ生活のすべてを呪方の託宣に依っていた。 これら日常のこまごまとしたお伺いに対する託宣を、一族が分業して行なうのであるが、こと神々と直接に会話をすることができる役柄に、守宿(すく)という名が据えられていた。 守宿は一世一代が継承し、現世の守宿のとむらいをもって継ぎの世に受けつがれる。 そして、この守宿宮(すくのみや)には、ある謎めいた秘密があった。 守宿の霊力を持つ者は、生来から決められて生まれてくるのだ。 古くから相生において呪方に竜が宿ると伝承されるとおり、守宿を継ぐべき子供には常人にはないある特徴が見られた。 守宿は、骨が一本多く生まれるのだ。 本日の日記--------------------------------------------------------- 本日から番外編開始ということで、まずはプロローグ・・・と書き込もうとしたら、「風呂道具」と書いてしまっていて慌てて削除編集しました。 呪の子の風呂道具って・・・なに? 寝ぼけてる? さて、本日より日記の場をお借りして、中国の文様について書いてみたいと思います。堅苦しい文章ではないので、どうぞよろしくおつきあい下さい。 中国の吉祥文について(その1) 中国美術を研究していると、壁画に描かれた仏像の着衣のちょっとした意匠にも様々な意味があることを知るようになります。 かつて文様には邪悪を遠ざける僻邪の役割りや、吉祥を呼ぶ力があったのです。身分を示す文様もあり、季節や自然の情緒の形象の中に、立身出世や子孫繁栄などの願望を込めたものもありました。 たとえば、古来より中国人は縁起の良い言葉と音を同じくする語を吉祥と考える習俗があるのですが、そのなかでも有名な吉祥文といえば“倒福”の意匠でしょう。 これは、中国に興味のある人なら誰でも一度は目にしたことがある“福”の字が逆さまになって門前や部屋の中に飾られるもので、“到福”(福が来る)と音を同じくするために、このモチーフが好まれているのです。 他にも、鹿の図像は福禄寿の“禄”(ルー)と音が同じであるがゆえに吉祥文とされているし、魚は“余”(あまる:イー)と同じ発音であるために、福のシンボルとして陶磁器などに多く描かれています。また蝶は中国では八十歳を意味する“耋”(ティエ)と同じ発音であることから、長寿を表す吉祥文となりました。 これと似たもので、蝙蝠は“蝠”(フー)が“福”に、“蝙”(ビエン)が“遍”に通じるので、福が何遍も訪れるとして吉祥文とされます。蝙蝠は現在、ラーメン鉢の文様としておなじみです。 (その2につづく) 明日は●あともうひとり●です。なんか、前にもそんなタイトルがあったような・・・(笑)。 タイムスリップして、不二一族の秘密を見い出しにきなんせ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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