東日本大震災:被災地支援ドイツ人 なでしこに背中押され
【ベルリン篠田航一】「日本の勝利は、他のどんな勝利より意味がある」--。東日本大震災の発生後、自分の車を売るなどして旅費を捻出し、3月と5月の2回、被災地に救助ボランティアとして駆け付けたドイツの元消防団員、アンドレアス・タイヒャートさん(43)は、サッカー女子ワールドカップ(W杯)で快進撃を続ける日本(なでしこジャパン)の姿を、必死で生活再建に取り組む被災者の姿に重ねる。「日本チームの頑張りが、私をさらに奮い立たせてくれた。また被災地に行き、日本人の力になりたい」と再来日した
現在はベルリンで防災・危機管理コンサルタント会社を経営するタイヒャートさんは、市の消防団員として10年以上活動。インド洋大津波の被災地インドネシアなどにも赴いた経験を持つ。震災発生2日後の3月13日には、ボランティア団体「災害対応チーム・ドイツ」の仲間と4人で日本に飛んだ。岩手県遠野市の民宿を足場に、現地のキリスト教団体が手配した通訳を伴い、釜石市や大槌町で、がれきの撤去作業などを続けた。
忘れられない光景がある。被災した80歳ほどの高齢女性が、泥の中から木の人形を拾い上げ、4時間以上も一心不乱に布でふいている。通訳の話では、家族も家も失ったショックで、精神状態に異変をきたしていたという。帰国後もこの光景が脳裏から離れなかった。数十万円のボランティア資金は底をついたが、車を売り再来日した
「頑張る日本人のために、自分ができる限りのことをしたい」。被災地からの応援がなでしこに届いた
こんな天使のような人もいるんですね 涙がまた止まらなくなりました