テーマ:政治について(19781)
カテゴリ:政治
今月の月刊『現代』で立花隆が、上のタイトルの論文を書いている。
「私の歴史の見方は安倍首相とは正反対である。戦後レジームこそ、数千年に及ぶ日本の歴史の中で、最もポジティブに捉えられてしかるべきレジームだと考えている。はっきり言って戦後レジームをポジティブに評価できない人は、歴史を知らない人だと思う」として「戦後レジーム否定論」への徹底抗戦を宣言している。 また一人ビッグネームが大きな声をあげたことに喜びを感じるが、彼の言う「歴史を知らない人」たちの数量が、現在の日本に於いて拡がっているのも事実だ。従来ならば「とんでも発言」となる所のものが、平気でまかり通っている現状でもある。 しかし、9条改悪の前に立ふさがる壁は改憲論者の予想以上に厳しい。 首相がとっている一点突破方式が、どれだけ有効かどうかは別として、それはまだいい。彼らは彼らなりに自分の見解を明らかにしているわけだから。問題なのは、国民の前に9条に対する自分の見解を明らかにしない議員が、国会でその問題に関わっていく可能性のあることだ。これからの国政選挙では、そういうアンフェアーだけは避けてもらいたい。 もう一つ、こっちの方がずっと危険なことだが、絶対に無視できない動きがある。 9条改悪の困難性故に、なし崩し的に改悪を進めてしまおうという動きだ。私は、「憲法九条の下において許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されていない」という従来の日本政府の解釈を支持している。集団的自衛権にからむ問題で、現在日本は大きな分岐点に立たされようとしている。これまでの政府の立場を堅持できるかどうか、これは改憲論議と同じ質の重さを持つ重大問題だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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