テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:政治
アントニオ・ネグリとマイケル・ハートの共著でNHKブックスで出ている。最近刊行された『未来派左翼』と共に一気に読んだ。
第三の波により富の形態が根本的に変わるとしたアルビン・トフラーの理論を左翼的に発展させて、グローバル化した〈帝国〉と対峙する民主主義の闘いの理論を展開している。分析の着想と切り口は新鮮であり、また確かである。 新しい語句を知った。マルチチュード、生政治的生産、生権力、プレカリアート、保証所得、〈共〉的富、コニタリアート…等、どれも大切な概念だ。 読んで一番思ったことは、現在日本で行われている憲法9条を守る運動がマルチチュードを形成し、世界に発信していく可能性についてだ。9条の会が世界会議を開催したようであり、その芽は確実に出てきているようにも思える。 戦争をしない、そのための軍隊を持たないという運動は、平和的生存権を希求する圧倒的な数の人々の根本的な要求と構成的原動力になり得るし、戦争状態を永続化させようとする〈帝国〉に対する最も鋭く対決するマルチチュードと化す可能性を秘めている。そう考えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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