我が家から数分歩いたところにできた市営住宅には、数少ないながらも障害者向け住宅がある。
障害者住宅は入り口がスロープになっており、おそらくお風呂やトイレにもアクセサブルな仕様がなされ、居住空間にもそれなりの配慮がなされているのだろう。
私の住む淀川区の公営住宅は古いものが多く、こうした住宅が大変少ない。足が不自由なのに、階段を使わざるをえない住まいにいる障害者が少なくない。
バリアフリーな住宅といえば、比較的新しい発想から生まれたものであるから、建築年数が浅くて、高層住宅など戸数の多い住宅に設けられているケースが多い。だから比較的市内中心部から離れた、駅からも遠い団地にあることが多い。
僻地に追いやられた、ただでさえフットワークの良くない障害者や病人は、ますます閉じこもりになってしまう。ちなみに我が家は高層マンションの上のほうにあって、足回りの不便なところは入居前に一部改修してもらった。大変住みやすい家なのだが、火災などが起きると階段で逃げることはできないから、ヘリコプターが救助に来るまで、焼け出されずに待っていることしかできない。
消防訓練のとき、消防署の人に聞いたら、「できるだけ炎と煙から離れたところで救助をお待ちください。絶対にエレベーターには乗らないでください」とクギを刺された。愛する親父を置いて、階段で非難する妻や息子もつらいところだろう。おぶってもらえるほど軽くないのが難点だ。でもヘリコプターから縄梯子なんて経験はめったにできないことだから、若干楽しみでもある。