家計収入によって脳の構造が変わる。
Study links brain anatomy, academic achievement, and family incomeIn middle-schoolers, neuroscientists find differences in brain structures where knowledge is stored.という研究結果がMITとハーバード大から発表された。裕福な家庭で育った学生の脳は視覚認知・知識集積に関連する領域である大脳皮質がより厚いことが判明したそうです。なぜ、このようになるのかは依然はっきりとはわからないものの、従来の研究によれば、低所得者層の子供は幼児期に音声言語に触れる機会が少ないこと、より多くのストレスに曝されること、教育的リソースが不足がしていることなどが原因として考えられています。アメリカでの研究なので、そのまま日本に当てはまるかというと疑問が残ります。日本と違い、アメリカの低所得者層は本当に低所得です。また学校制度も違います。学校は保護者からの寄付を募り、その寄付金をもとに学校の設備を整えます。それが富裕層の教育的リソースが多いというひとつの原因となります。参考)アメリカの教育事情このように単純に日本にあてはめるわけには行かない研究ですが、「東大生の親の年収」を見ると、日本においても経済格差と学力格差の間に相関関係がみられます。ということで、常々言っているように、自分の志望校は好きにすればいいけれど、親になる気があるなら、国語力、思考力は出来る限りあげておかないと子どもがかわいそうという話になるわけです。低所得者層の子どもが音声言語に触れる機会が少ないのは、親の共働きなどにも原因があります。これはいたし方ないことですが、教育的リソースの不足は、親の教育レベルにも左右されます。この部分は親の努力次第です。子どもが最初に覚えるのは一番身近な親の使う言葉であることの意味をよく考えてください。また、親が単純な考え方しかしないのであれば、子どもの思考も自らの思考方法を獲得するまで単純なままです。双葉においては、「勉強」する意味のひとつとして、「自分の子どものために勉強する。」をあげています。