紙の上で考える
常々 紙の上で考えろと言っている。頭の中で考えられることには限界がある。書きだしてみて初めて気づくこともある。書いてみることで情報が整理される。書くことで覚えておく必要がなくなる。昨日、高校生が命題の問題がわからないと言いだした。見るとこういう問題。この ソ、タ、チにあてはまるもののところで手が止まっている。本当に手が止まっている。何も書いてないのだ。一瞥して、何考えた?と聞くと、「この空欄にあてはまるものを考えてます。」と言う。あのな・・・私がその空欄を埋めようと思ったらこれだけの内容が必要なんやけど?私、これ、最初の式変形さえ、次のところ考え始めたら忘れるけど?これ、お前頭の中でやれんの?やれるんやったら、私より数学ができるはずやけど? と言ってやった。ついでに言うと、彼は黒板のベン図、命題が真であるための包含関係すら覚えてなかった。多分、こんな簡単な構造というか簡単な関係、見ただけでわかったつもりになれるから、わかったつもりになったんだろう。簡単にわかるから記憶に残してないんだと思う。ベン図と数直線が同じ意味を持つことも理解してなかった。基本をきちんと理解してないから、基本をきちんとやらないから、全てがあいまいなまま解いているから頭の中にもやがかかる。そんな昨日のセンター数学。