我が家は28年振りの新婚家庭に戻った。出された物はなんでも頂く。。。
ここのところ、『食事』というか、『食べる事』 に深い関心を持つようになった。別に病気らしい症状があって云々ではなくて、単純に『人間なんて喰わなきゃ駄目だな…』と思っていた所へ、『脳よりも腸のほうが重要』という本が出たのを知った。 酒が好きで、ろくに食事も取らず亡くなった友人もいるし、他の病で亡くなった人もいる。自分もタバコ、酒は好きだが命を捨ててまでやるものではないかな…と最近思う。 もう56だけど、チビの頃には親が大事にしてくれた命なので、大事にしなきゃ申し訳ないかな…と思うようになった。昔は高価で滅多に口に出来ないバナナ。 家内が作ってくれている食事も、もう28年にも及ぶ。『出された物は、なんでも頂く。』これは24年前に入院した時の同室の方の言葉。あの方(某高校の先生だった)、はもうとっくに亡くなっていると思う。深夜の激痛にのたうち、『先生!看護婦さん呼びますよ!』と言っても、『声を出して申し訳ない。呼ばないで。』と。。。 口にハンカチを自分で押し込み耐えていた先生だった。『痛み止めもらおう!ナースコールしますよ!』と言っても、駄目だった。理由は、『痛み止めもらうと癖になりそうだから、大丈夫です。。。呼ばないで下さい。。。』 日中はあまり痛みが出現しなかったのかも知れないが、高校2年か3年生くらいのお嬢さんがよく見舞いに来ていた。感じのいい娘さんだった。『お父さん、大丈夫?』に、『全然平気だよ、夜もよく眠れるよ。』と言っていた。嘘である。真実はま逆で、夜は自分でハンカチを口に詰め込み、うめき声を殺していた。よっぽど、お嬢さんに本当の事を伝えようかと思ったが、それを言ったら…とても言えなかった。 食事時に先生が隣のベッドの自分に時々語りかけてくれたのは、 『村松さん、出された物はなんでも頂く。これが基本ですよね。』だった。父は亡くなり、母もいずれそういう時が来ると思う。息子達も成長し家を出るようになった。我が家は28年振りの新婚家庭に戻った。大食漢の息子たちの食事の世話は終了である。肉料理中心の料理から、最近は芋とか魚に移行している。結婚して28年、感謝しつつ、ありがたく頂こうと思う。http://www.futabagakushuin.com/ リニューアルした塾のHPです。