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はその奏でる調べのなかにあり
多くの人は英語には飛び跳ねるようなリズムがあるのをご存知だと思いますし、またそれを実感することが出来ると思います。 これに対して、日本語には大きく波がうねるようなリズムがあるのをご存知でしょうか?そしてそれを感じられるでしょうか。 試しにこれはいい文章だと思えるもの(一読して意味が取れる文章)を選んで音読、さらには朗読してみてください。心地よい波のリズムが浮かび上がるはずです。 逆にこれは分かりにくいと思われる文章(法律の文言など)を音読してみてください。雑音にしか聞こえない。 ここに日本語を書き、話すことのひとつのコツがあるように思います。読みやすい文章、分かりやすい文章は、よくある「起承転結」プラスこの「波のリズム」が必要なのではないでしょうか。 論理的にどんな優れた文章であっても、そこに「起承転結」の物語形式がなければ意味は通じませんし、また、そこに快い日本語の波のリズムがなければ頭に残りません。 私はこのことを古典の朗読で気がつきました。日本の古典は黙読するとなんだかわっぱり意味が分かりませんが、音読してみると日本語のもつ美しさに驚嘆します。そうすると不思議なことに意味が通じてくるのです。 春はあけぼのやうやう白くなりゆく山際少しあかりて紫だちたる雲の細くたなびきたる。 行く川の流れは絶えずしてしかももとに水にあらず。澱みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しく留まりたるためしなし。 音読・朗読してみてください。情景が自然と見えてくるでしょう? 上のふたつはあまりに有名なので分かりやすいですが、私が驚いたのは「平家物語」でした。 あるところで平家物語の朗読を聴いたのですが、ひとつひとつの言葉は古語でよく分からない。しかしその朗読の声が私の頭以外のどこかに響いて、その物語の情景が鮮やかに私の中に浮かび上がるのです。 今、巷では朗読が流行っていますね。これは日本人が日本語の美しさ、とくに音・リズムといった音楽的な美しさに再び気づき始めたのだと私は思っています。 文章を書くことを目指す人・・・おそらくミクシイのなかにはそんな人が多いでしょう。私もそのひとりとして、文章上達の大きな要素として、日本語の音楽的な美しさを文章の中に取り入れること、その大切さをここに訴えたいと思います。 心を打つ文章はその奏でる調べのなかにあり。
最終更新日
2005年10月26日 09時48分44秒
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