体質を知れば病気にならない 第1回
第1回「体質は、実、中、虚に分けられる」今回から「医者のいらない暮らしがしたい」丁宗鐵著 から、健康に参考になるところをご紹介していきたいと思います。第一回は「体質を知れば病気にならない」から「体質は実・中・虚に分けられる」です。日本の漢方では、体質を大きく「実証」「中庸」「虚証」の三つに分類しています。中は、体のバランスが整っていて、もっとも美容期をしにくい状態。実と虚は体のバランスが崩れていて、その傾向が強いほど、病気になりやすくなります。体に「ぼや」が起きている状態、つまり「未病」です。 それぞれの体質の特徴を、一社属する社員の割合を示した「二六二の法則」に当てはめて説明しましょう。この法則は、社員全員のうち二割は、バリバリ働き頼りになる人、みう二割は反対に会社のお荷物といわれがちな戦力にならない人、六割はその中間というものです。体質でいえば、頼りになる二割は「実」で、戦力にならない二割は「虚」、残りの六割が中です。ここでは、あくまでも現代の一般的な印象として、「虚」は戦力にならないのは、しょっちゅう体の不調を訴えては、大事なときに早退したり、休んでしまったりするからです。そうなる理由は、彼らにやる気がないわけではなく、虚の体は、無理をできないようにできているためです。体は病気を予兆させる合図・・・痛みや疲労感など・・・・を出しますが、虚の体はその合図を敏感に察知するため、人より疲れやすく、体調を崩しやすく、休養が必要となります。「実」は、めったに病気をしません。徹夜明けでも苦もなく、効率を落とさず、仕事ができます。実がそのようにタフな生活を送ることができるのは、虚とは逆に、体に対するセンサーが鈍いためです。体が発する合図を上手に読み取れないために、破滅の寸前まで自分は健康であると誤解し、働き続けてしまうのです。そして、体の具合が少しおかしいと思ったときには、すでに手遅れであるケースが、非常によく見られます。このような体質による特徴を理解し、自分が実と虚のどちらであるか、または、どちらに傾きやすいのかを知ると、自分の体に合った生活のスペースがつかめているでしょう。 以上の質問に答えていただくと、おおよその自分の体質を知ることができます。体質に傾きが見つかった人は、ただちに本書を参考にして、中に近づくための生活改善を行いましょう。実よりの人は、過剰ペースになりやすいのでそれをおさえることが必要ですし、虚よりの人は、ペースダウンしすぎないように、体力や免疫力を補っていくことが必要です。とくに実に傾いた「未病」の人は、今の生活を続けていれば、いつ、深刻な病を宣告されてもおかしくありません。また、現在は体質の傾きがない人でも、不規則な生活を続けたり、過度の新郎や運動で心身に負担をかけたり、暴飲暴食などを頻繁にしていたりすれば、体のバランスはいずれ崩れます。ですから、現在は中の人でも、自分が実と虚のどちらに傾きやすいかを把握し、いまの状態をキープするためのコツをつかんでください。「医者のいらない暮らしがしたい」丁宗鐵著 から