テーマ:相撲(1569)
カテゴリ:相撲研究
旧正月休暇もそろそろ終わりなので、張り差し研究もそろそろ終わりです。
「張り差し」研究 その4の続きです。 白鵬の張り差しについて 美樹様コメント欄 白鵬にとって「張り差し」が有利に働くとは思えないんです。確実に勝つためには避けてもらいたいです。「当たり負けしないだけの体」&「当たりを吸収する体」をもっているわけですし、わざわざ相手を懐に入れる率の高い立ち合いをする必要がないと思います。張らずにマワシを取りにいくほうが早いわけですし、張り差しより確実なわけですから、勝つためにはより率の高い方法でいくほうがベターに思いますし、そうするのがプロとして当然の姿に思います。 mimurastep様 立ち合いから圧倒する流れを稽古すべきで、相手に圧力をかけるのではなく、むしろ呼び込んでしまう可能性のある張り差しをする必要一切ナシ。 お2人が書かれている理由が代表的なようで、どの方も賛成しておられないのが現状です。 私も同感です。 白鵬の足を注目している私としては、上記の理由に加え、「張り差し」をすると『足が活かされない』と言うのが実は一番大きいな理由です。 よく「足腰が良い」と言いますが、個人的には「足」と「腰」は別物と考えています。 例えば、普天王はとても良い腰を持っていると思いますが、足はまた別の話だと思っていて、時天空は良い足を持っていると思いますが、腰は別の話だと思うのです。 白鵬の場合、素晴らしい独特の足(特にlegでなくfootの部分)を持っているので、良い腰が活きているんだと思っています。腰が良いからあの足が出来るのではなくて、足が良いから腰が活きると見ているのです。まあ、足も腰もどちらも素晴らしいのだと、婉曲的に言っているのですけど。 そして白鵬の足は、白鵬の絶対の武器だと思っているので、張り差し(差せない場合も含め)をしてあの足が最大限に活きない相撲は見たくないのです。 手形より足形が欲しい私にとって、「張り差し禁止令」を出したい一番の理由でしょうか。 別の切り口から。 白鵬は、相撲の目標を聞かれると「頂点」と答えるのです。「横綱」とは答えないのです。 ここがポイントになります。それを踏まえたうえでの美樹様の意見を…。 因みに美樹様は、魁皇の次に白鵬を贔屓にされています。
白鵬の意志を尊重した上での見解ですね。さすが美樹様。 つまり白鵬にとっては、横綱になる事だけが目標ではなく、現状頂点の朝青龍をも超える力士を目指しているわけです。 美樹様の意見はとても納得で、頂点を目指したいと思っているのなら、現在の頂点と同じ事をやっているだけでは、同等にはなれこそすれ、超えられるわけが無いと思うのです。白鵬が朝青龍の張り差しを出来るかどうかは別として・・・。 他の力士には出来ないこと、他の力士には無いものに磨きをかけてこそ、頂点への糸口が見えてくるのではないでしょうか? つまりこの点からも、白鵬の張り差しは、白鵬の今後の目標達成には繋がらないと思うのです。白鵬の相撲の魅力、白鵬が磨かなければいけないものは、張り差しではないからです。 これからの白鵬 滑稽本様が張り差しは邪道かで書かれている、
この部分を読み思い出した事があります。横綱貴乃花引退の場所。 6日目。対土佐ノ海。変化して右上手。後ろ向きになった土佐ノ海を送り出し。 もう相撲が取れるとは思えない軽い体(体重ではなく)になっていた横綱貴乃花が、「変化」をして勝ちにいった一番。もう終わりだなぁ、と引退を確信しました。そして2日後、安美錦との取組みを最後に、引退しました。つまり、あの時の横綱貴乃花が変化する=うっそーーもう終わりだぁ、だったのです。 横綱が「変化」をやって良いのか、いけないのかではなく、「ぎゃぁ。もうこれで最後だな」と思わせるほどの事だったのです。そんな事までしないと勝てなくなってしまったのか…、だったのです。 「変化」「張り差し」「引き」「叩き」などなど、白鵬が来場所したとしても、「またかぁ」になるのです。張り差しにいかないと、相手の出足を止められなくなったのかぁ、ではないのです。 貴乃花の「変化」と白鵬の「張り差し」を同等にするのはいささか乱暴ですが、白鵬が「張り差し」に行く=立ち合いに自信をなくしている、そろそろ体力の限界かと思えるくらいになって欲しいとも思います。 張り差しでの勝率は予想に反して良い白鵬ですが、隙を作る張り差しは、頂点を目指す白鵬がする物ではありません。「駄目でもともと」とか「これで負けても」と、口にしない白鵬は、勝つ事に対するこだわりは、人一倍大きいと思います。ならば「これなら絶対勝てる」という物をまずは磨き上げるべきだと思います。そしてそれを貫くべきです。 頂点を目指す白鵬であるのならば、張り差しなんぞむやみに使うでない。 と締めくくります。 「対北勝力」についても、面白い意見を頂いているので、機会があれば紹介します。 長々と、お付き合いくださりありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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