へいへいほー、へい・ほう・コン(4)

前号までのまとめ


○ ある数aの平方根とは … 2乗するとaになる数

○ 正の数aの平方根(2乗するとaになる数)は、プラスとマイナスの2つがある。

○ 正の数aの平方根(2乗するとaになる数)は、+√aと-√a の2つがある。

○ ルートの中の数が何かの2乗になっていれば、√なしで表せる。

○ √の中の数が違うと、足し算・引き算は成り立たない。


 √を使って表された数どうしの足し算・引き算は、あえなく挫折。それでも男は、めげずに掛け算・割り算をやってみた。

√2×√3= ・・・?

 またしても、答えが思い浮かばない。2乗すると2になる数(正)と2乗すると3になる数(正)を掛けると・・・。2乗自体が掛け算なのだから、足し算・引き算よりは何とかなりそうだ。√2×√3をもう1組連れてくると、すなわち、√2×√3を2乗したらどうなるか?(「^2」は「2乗」のこと)

(√2×√3)^2=(√2×√3)×(√2×√3)=(√2×√2)×(√3×√3)=2×3=6

あれっ? (√2×√3)^2 =「2乗すると√2×√3になる数(正)の2乗」=6ってことは、
√2×√3 =「2乗すると6になる数(正)」=√6 だ。

試しに、近似値を使ってみた。
√2×√3=1.414×1.732=2.449、 √6=2.449 おお、ピッタリだ。

√を使った数どうしの掛け算は、ルートをつけたまま、ルートの中の数だけで掛け算をすればいいんだ。割り算についても、同様のことが確かめられた。


○ √a×√b=√ab      √a÷√b=√a÷b


足し算・引き算では失望を味わったが、掛け算・割り算では見事に計算法則を導くことができた。「これだから学問は面白い」。男は、思わずほくそえんだ。

次に、整数とルート付きの数を掛けたり割ったりしてみたが、あっけなく撃沈。どうにもならない。
「仕方がない。ルート付きの数は文字みたいなものだから、×、÷の記号でも省いておくか」。

                         √3
2×√3=2√3        √3÷2=――
                         2


ところで、2×√3 の 2 は √4 と表すこともできる。だとしたら、
2×√3=√4×√3=√12・・・。

おお、ルートなしの数を、無理やりルートの中に押し込めることができる。

待てよ、この逆をやったらどうなるか?


                                続く

ここまでの確認のため、練習問題をやってみましょう。

[練習1] 次の計算をしなさい。

 (1)√7×√6          (2)√3×(-√7)


 (3)√18×√2          (4)√35÷√7


 (5)-√20÷√5         (6)√12×√2÷√8



答え(1)√42  (2)-√21  (3)√36=6  (4)√5  (5)-√4=-2

  (6)√24÷√8=√3




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