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木っ端ちゃっぴー

木っ端ちゃっぴー

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2008.02.29
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やろうと思ったことの成功を思い浮かべるのは簡単だが、
それを現実にしようとするとなかなか上手くいかない。
たとえそれが趣味の範囲でも。

動画投稿サイトとの出会いが去年の今より少し前ぐらい、
つまりもう1年以上が経った事になります。
その“1年以上”の中で、大きな目標にしていたことが今日でひと段落つきました。

自分の好きなゲームタイトルで、誰もがやっていない制限でクリアを目指す。
アップロードもほぼ始めてなら制限プレイもここまで本格的にはやったことがないという、
まさに前途多難の3か月でした。

僕がピクミン2の“最小限8日クリア”を考え付いたのは去年の5月ごろ。
すでに2月頃には動画サイトで、“無犠牲8日クリア”というものは
海外のプレイヤー(?)によって動画が投稿されているのを見ており、
何を思ったかこれに対抗するような動画を投稿してみたい、という気になったのでした。
しかし当時の自分には12日クリアが限度、夢の話のように思っていたものの、
その矢先にニコニコ動画との出会いがあり、
youtubeには8日目しか載っていなかった海外版8日クリアの動画が
1日目からすべて揃っているのをそこで見つけました。
おかげで参考にできるところをよく見て自分流にアレンジできるだけでなく、
実はそこで初めてニコニコ動画特有の、コメントによる弾幕を見て
投稿した動画に見る人からの反応が帰ってきたらさぞ楽しいだろうなと、
自分の中の野望は脹らんでいったのでした。
それからまもなく無犠牲8日クリアを達成。
しかし誰かと“同じ”では意味がない。
そこで目を付けたのが、クリア後に記録されるハイスコア一覧です。
ピクミン2は前作とは逆で、「増やしたピクミンの数」は
少ない順にランキングされることになっています。
無犠牲で8日クリアが既出なら、もうこれしかないだろうと。
まぁ思いつきは非常に単純なものでした。

しかし致命的なことに、自分の周りには録画というものができる環境が備わっていない。
当時キャプチャーなんて言葉も知らなかったし、
実家すら未だVHSの自分にとって録画なんぞ夢のまた夢の話だったのですが、
なんだかんだ言って9月にDVDレコーダーを買ってしまい、
さて録画できる環境は整った、あとはやるだけ。

が、ここで立ちはだかる壁がひとつ。
「“最小限”って具体的に何匹なんだ?」
という疑問です。
8日間の攻略を頭に思い浮かべて、もっともピクミンが必要な個所を考えると
どう考えても『超重ギガンティス』運搬時だろうというところまでは考え付くのですが、
そうなると単純に考えて紫100匹がどうしても必要で、
8日目に各色必ず必要であることを考えると100匹以上になるのは免れない、
しかし本当にそれが限界なのかと、いろいろ考えていたのが10月下旬。
3週間ほど考えてようやく“107匹”という結論に至り、
プレイをいよいよ始めたのが去年の12月1日でした。

1回目、“地下2F以降でミスをしたら1Fからやり直し”ルールを設けたがため、
『ヘビガラスの穴』42回のやり直しでヘトヘトに。
最深層でポポガシグサに放り込むピクミンを間違えてそのままセーブ、最初からやり直し。
2回目、今度は『水中の城』で91回のやり直しをすることになり、
なんとかクリアするもその後の地上でどうしても時間が足らず、また最初から。
3回目、上記ルールを撤廃。しかし年末までという目標に間に合いそうにないため
アップロードとプレイを並行するが、
間違えて1~4日目の録画分をフォーマットしてしまい、やり直し。
4回目、ついに8日目到達かと思いきや、7日目地上でお宝を取り忘れ、
しかもおたからセンサーが反応していなかったため気付かずにセーブ、また1日目から。

4回もの挫折の末、後に成功することになる5回目を始めたのが今年の1月24日。
ここまでのプレイ時間はおおよそ70時間を超えているかと思います。
それでもなおクリアできないという状況で、半ば自暴自棄にやり始めました。
14時間で7日目を今度こそクリアして8日目に到達。
8時間でラスボスの場所までたどり着き、
自分の予測があっているならこれで最小限クリアは達成・・かと思いきや
最後の壁はいくらなんでも、今思えば感心するぐらい厳しいものでした。

ピクミン2のラスボス、ヘラクレスオオヨロヒグモは4つの属性攻撃をする強敵です。
しかし電気攻撃以外は即死するものではなく、
終盤になれば攻撃手段は減ってくるので対応するピクミンで攻撃すれば無害で倒せます。
発売日から始めた初プレイでも犠牲は1匹だったので
まぁ楽勝だろうとピクミンを必ず各色1匹以上、合計8匹以下で戦うことにしました。
すると、何度やっても勝てないという。
属性を持たない上に高く飛ばない紫ピクミンが足を引っ張るだけでなく、
どの属性にも対応できない構成だからか、想像以上に苦戦しました。
いや、大苦戦でした。むしろ言葉に表せないくらい。
やり直し回数178回。
何度も妥協しようと考えたし、ストレスが頂点に達したこともありました。
おまけに当時はスマブラの入荷連絡待ちでピクミン2どころではなかったのもあり、
また、VHSしかない実家に帰るのが数日後で、
それを迎えてしまったらもうクリアはできない。
もはや祈る気持ちで10時間以上の死闘を繰り広げました。
179回目、30分以上の戦いの末、最後の武器が落ちた時、頭の中が真っ白になりました。
エンディングはもう鳥肌が止まらない。
ハイスコア一覧も考えていた通りの“最小限”になってくれた。
もう感無量でした。
ゲームでこれだけ感動したのはいつ以来だろう・・。

そしてそのすぐ後実家に帰り、以前にアップロードした不人気動画を作った時の知識で
エンコードとアップロードを繰り返し、それも最後を迎えたのが、今日というわけです。
(実際には今現在トラブルだらけのアップロード作業の真っただ中ですが。)
やろうと思ったことの成功を思い浮かべるのは簡単でも、
たとえそれが趣味でも、それを現実にしようとするとなかなか上手くいかない。
だけどすべてを現実にできた時の達成感というのはとてつもなく大きなものだということを、
今回の一件で知ることができました。

動画の再生数も企画開始当初の目標である5,000再生を一応は超えられたし、
ピクミン2関連動画ではそれなりに上位なので言うことなしです。
何より、水中の城編でかつて自分が他人の動画で見ていたような弾幕が
自分の動画で見れたことが、アップロードしてよかったと思った瞬間でした。


*  *  *


ところで、動画の方では編集の暇無く解説ができなかったのですが、
重要な“なんでこれが最小限なのか”ということについて、
ここに書き記しておきます。あと8日目のやり直し回数も。

僕が考えた“最小限”は107匹です。
これは上述したように『超重ギガンティス』運搬時を軸に考えた結論で、
単純に“紫ピクミンが100匹いるときの、他のピクミンの数を最低値にする”
というものです。
具体的には[赤:1匹 黄:5匹 青:1匹 白:0匹 紫:100匹 合計:107匹]←このようになりますが、
これが最小限になるにはいくつかのポイントがあります。
まず、重要なのがハイスコアとして記録されるピクミンの数は、
“オニヨン(初号機)にいるピクミンの数”ではなく、“増やした数”であるということ。
つまり、赤・青・黄に関しては最初に仲間になる5匹はカウントされないのです。
これを考慮すると、この3色に限って5匹以下ならどんなに減らしても変わらない。
8日目(のぞみの大地)はどう考えても全色必要なので、
それならできるだけ5匹にしてしまった方がいいと考えたわけです。
ではなぜ赤と青は1匹なのか。
これは、あくまで仮定として推し進めて結局その通りになってくれた偶然的なものですが、
5匹がカウントされないなら1匹まで減らしておいて
ポンガシグサで紫を“カウントされない数”に置き換えてしまえば
結果的にピクミンの総数を減らせるんじゃないか、というもの。
のぞみの大地にはキイロポンガシグサが無いので黄ピクミンだけこれができず、
また0匹にしてしまうとオニヨンを持つ色の場合
勝手に1匹増えてしまうという習性があるため、[赤1:黄5:青1=7匹]が限界と言えます。
紫と白は全滅しても勝手に増えることはないので、白は0匹でも大丈夫。
この状態から、百戦錬磨の穴と混沌の魔窟に入って
[赤:5匹 黄:5匹 青:15匹 白:1匹 紫:81匹 合計:107匹]に調整します。
赤黄青の5匹はカウントされないので、これはハイスコア記録時には
[赤:0匹 黄:0匹 青:10匹 白:1匹 紫:81匹 合計:92匹]
となります。
僕が考える限りでは、
この“92匹”が(のぞみの大地で8日目を迎える場合の)最小限かと思います。
ちなみに青を15匹まで増やしたのは夢の穴にある『人生花道』を運ぶため。

単純に考えれば、キイロポンガシグサもあるまどいの水源を8日目に選ぶことができれば
さらなる限界の88匹まで減らせる可能性がなくもないですが、
ピクミン調整がかなり必要となり不格好なプレイになるのが必然であるのと、
夢の穴クリアでエンディングを迎えたかったのと、
さらにこれに気が付いたのがプレイ開始後だったのでこれについては深く探っていません。
多分無理なんじゃないかな?と、勝手に自己完結しています。
というか無理であることを信じたい。
でないとこれが最小限じゃなくなってしまうし・・。
まぁ限りなく難易度が高いのは確実なのでしょうが・・。

ちなみに8日目のやり直し回数は以下の通りです。

・地上:1回目:22回 /7回目:1回 /8回目:5回
・混沌の魔窟:4F:1回 /6F:1回 /10F:4回 //ピクミン調整:3回目3F:1回
・百戦錬磨の穴:2F:1回 /4F:10回 /5F:1F /6F:2回 /7F:3回 /9F:20回 /10F:9回
        11F:1回 /13F:2回 /15F:7回 //ピクミン調整:3F:1回
・夢の穴:1F:2回 /2F:7回 /3F:1回 /4F:3回 /5F:3回 /10F:15回
     11F:30回 /12F:10回 /13F:7回 /14F:178回

地上の「7回目」とは、2回目の百戦錬磨の穴突入時の地上行動のことで、
その次の「8回目」は日没寸前の最後の地上行動のことです。
「ピクミン調整」は、お宝回収ではなくピクミンの数を調整するために潜った場合の事です。
混沌の魔窟には5回、百戦錬磨の穴には1回潜っています。
ちなみに、あまりにも不格好なプレイになった場合や
属性攻撃を受けて探査ポッドが「助けてあげてください!」と言う場面が入った場合なども
リセットしてやり直しているので、
大して難易度が高くない場所でもやり直している個所はあります。1~7日目も同様。
ちなみに1~7日目のやり直し回数は8日目の最初のプレイ動画の冒頭を参照。
確かpart18だったかと思います。

もう4年前のゲームなのに、ピクミンに熱くなった3ヶ月間でした。
これによって失った時間は多く得たものは少ないかもしれませんが、
あの全クリ時の達成感はそれだけのリスクを払う価値があったんじゃないかと思います。

今はしばらくやりたくないけど、でもまた時間が空いたらやりだしそうな自分がいる・・。





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Last updated  2008.02.29 21:59:26
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