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カテゴリ:日本映画
ラヂオの時間 スタンダード・エディション(DVD) ◆20%OFF! とにかく、こんなに笑う映画はありません。 前の笑いがおさまらないうちに、次の笑いの波が押し寄せてくる! 映画を観ながら「おなかいたい~」と涙が出ちゃうくらい。 それも、何度観ても! 三谷幸喜の初監督にして、いまだに映画としては最高傑作です(1997)。 話は主婦・鈴木みやこ(鈴木京香)が書いたラジオドラマが初めて採用され、 ナマで放送されるというところから始まる。 自分の作品がカタチになることの喜びもつかのま、 出演するベテラン俳優・千本のっこ(戸田恵子)のワガママ発言や、 相手役(細川俊之)のひがみ、はたまたスポンサーへの気遣いから、 担当プロデューサー(西村雅彦)によって話の設定がどんどん変えられていく。 ひなびた漁師町での寅造と律子の物語は、 いつしかパイロットと女流弁護士の恋となり、宇宙飛行士となり、 もうメチャクチャで辻褄などあったものではない。 そのたびに出番が削れられる神父役(小野武彦)、 直し部分の破綻を指摘する几帳面なナレーター(並木史朗)、 物語を初めて聞きながら、「これ、もしかしてお前のこと?」と 不倫に傾く主人公に危機感を募らせるみやこの夫(近藤芳正)、 何があっても「いいんじゃないの~?」「うまくやってよ~」と 笑顔でノー天気な編成部長(布施明)。 私が特に好きな場面は、 脚本にない人物が声を出してしまった時に千本のっこが 思わず・・・・・・というところ。 芸達者たちが織りなす人間模様やどアップの表情のおかしさは、 ベルリン映画祭(1998)でも高く評価され、ドイツ人たちをも大いに笑わせた。 「私の作品です。そこまで変えるなら、私の名前は外して下さい!」 おろおろしながらも訴える鈴木京香に対し、 西村雅彦はプロとして諭す。 共同作業とは、調整の上に成り立っているのだ、と。 そして、やさしく続ける。 「どんなにカタチが変わっても、 最初を作ったのはアナタだ。 アナタの作品だ。 名前を外せ、などと言ってはいけない」 管理管理の体制に反発するディレクター(唐沢寿明)、 すべて機械まかせになった結果、今は守衛となっている 伝説の音響マン(藤村俊二)など、 モノづくりに関わる人たち一人ひとりの気持が伝わってきて、 笑いの中にも熱い感動が残る名作。 ラストにかかる布施明が歌う「千本のっこの歌」が これまたふるっているので、 最後までじっくりお聞きください。 もとは劇団東京サンシャインボーイズの演劇(1993)で、 脚本は同じく三谷。 残念ながら、未見です。 *Mixi2006年11月30日の日記を転載しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.09 19:38:16
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