コンフィデンシャル　トーク

そして明日の世界より―
徹夜でやりきりました！一気にやったので、記憶があいまいなところもあり、少し時間を空けてまたやろうかと思っているのですが、ちょっと感想でも。多少のネタバレがあるので注意してください。
物語の設定としては、とある小さな島にて静かに生活していた主人公達だが、ある日突然三ヵ月後に隕石が衝突して世界は滅びてしまうと発表され、その後をどのように過ごしていくのか。その２週間を描いた作品ですね。

要するに終末設定なわけです。世界の終わりが見えてしまったその後のみんなの精神状態などが丁寧に描かれていたのではないでしょうか。
そして、びっくりしたのがメインのルートが個別ルートじゃなくて誰のルートにも入らない所謂ノーマルルートだったのがびっくりですね。

ヒロイン達は全員よかったのですが、キャラとしては御波が楽しかったですｗ最初のちょっと暗い感じのする病弱な感じの状態から、急に突っ走って憎たらしい小悪魔的？（いい意味ですよ、もちろん！）茶目っ気がある状況がｗ
世界の終わりが見えても最も強くあったのではないでしょうか。

主人公の葦野昴については、確かに今までの健速さんが書く物語「こなたよりかなたまで」・「キラークイーン」・「遥かに仰ぎ麗しの」の主人公よりも完璧超人度は低いようにも見えますが、それは物語の始まりの差が大きい気がしますね。今までの作品では主人公は過去に自分の生き方を決める「何か」がすでにあり、それを胸に秘めつつ進んでいくって感じでしたが、本作の葦野昴にとっては「何か」が今回メインである世界の滅亡であり、その過程から入っているので揺らぎがあったのでは無いかと。
つまり揺らぎの無いものになっていく過程を描いた作品だったのではないでしょうか。

キャラデザは好みでしたし、背景はとてつもなくレベルが高かったのではないでしょうか？空の絵とかは感動しましたし。
曲についても作品とマッチしておりヴォーカル曲も多くそのEDごとに個別にあり祖のクオリティも高かったので満足です。

ただ、基本的に面白おかしい作品ではないので、やっていて深くのめりこむとものすごく疲れました（いい意味でも）。よって時間をかけてじっくりやるような作品で、色々深く考えるようなタイプだと思います。

世界は星がおちてこなくても簡単に壊れてしまう。世界とは周りの人とのつながりであり、ただ生きているだけでは世界はあるといえないんでしょうね。

本作の舞台である小さな島だとその辺が顕著なんでしょう。人と人とのつながりにより世界は出来ているというのは今の社会では希薄になっている部分だと思いますし、一人での生よりみんなとの生活を選べるようなそんな環境を手に入れたいものです

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　89/100点