『ゲゲゲの鬼太郎』で知られる漫画家の水木しげるさんが30日、
多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。93歳だった。
訃報を受け、水木さんの妻・武良布枝さんが水木さんとの
半生をつづったエッセーが原作のNHK朝の連続ドラマ
『ゲゲゲの女房』で夫婦を演じた
俳優・向井理と女優・松下奈緒が、
それぞれ所属事務所を通じて追悼コメントを発表した。
◇向井理コメント全文
私はNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」という作品を
通じて、水木しげるさんの半生を演じ、また、
御本人に何度かお会いする機会をいただきました。
初めてお会いしたのは撮影の数日前、
その時に掛けていただいた言葉や表情は、
今でも鮮明に覚えています、その作品の中では、
私はしげるさんの背中を追いかけるのが精一杯でしたが、
多くのものを感じ、影響を受けました。
もうあの時のようにお会いすることができないという現実を
受け止めるには時間がかかりそうですが、
どこかで見守っていただければ嬉しい限りです。
そして「女房」である布枝さんにお会いできたのは
私の財産です。
お二人の醸し出す雰囲気が大好きでした。憧れでした。
今はただ、大好きなしげるさんの御冥福をお祈り致します。
そして、布枝さんをはじめご家族の皆様のことを想っています。
◇松下奈緒コメント全文
水木しげるさんの突然の訃報に深い悲しみでいっぱいです。
私はNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の撮影が
始まる前に、水木プロダクションさんにお伺いさせて
頂いた際に初めて水木先生と奥様にお会いさせて頂きました。
その際に水木先生が「まあ気楽にやってください」と
優しくお声を掛けていただいたこと、
奥様が何度も「ね、お父ちゃん」と言い、
先生を気遣いながら隣で微笑んでお話して下さって、
本当になんて素敵な御夫婦なんだろうと思ったことを
今でも覚えています。
ドラマではありましたが、水木しげるさんと出会うことが出来、
一生を共にされている奥様・布枝さんを演じさせて頂くことに、
お二人にたくさんの勇気を頂き、
そしてこんなに素敵な御夫婦を演じさせて頂けたことは
これからも私の宝物です。
まさか大好きなお父ちゃんが…
当時を思い出すと涙が溢れてきます。
天国でも大好きな漫画を描き続けて頂きたいです。
ご冥福を御祈りいたします。
水木さんは1922年、鳥取県境港市生まれ。
太平洋戦争時、激戦地であるラバウルに出征、
爆撃を受け左腕を失うも復員後紙芝居画家となり、
その後、貸本漫画家に転向。
代表作に『河童の三平』『悪魔くん』など。
1991年に紫綬褒章、2003年に旭日小綬章などを受章。
2010年には文化功労者にも選ばれている。
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