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原始人ランナーの部屋

原始人ランナーの部屋

2007弟60回富士登山競走

富士登山競走完走記
★前日★ 
いよいよ富士登山競走。多くの参加者は前日入りしているようでしたが,原始人Rは『体育実技研修』に参加せねばならず・・・。
 その研修では倒立したり,マット,跳び箱運動するなど予期せぬ動きをたくさんしました(悲)。で帰宅してすぐに『談合坂SA』に向かおうとしたのですが,あまりに疲れてしまったので,家で寝てから夜中に出発!というプランにしました。
 で,18時に寝ようとしたのですが,仕事の電話があり結局は20時過ぎに床に入りました。が寝れず・・・。1時間くらいは寝られたでしょうか。
 23時半に起きて0時に出発!運転している時は眠いし,だんだんと首や腕に筋肉痛が出てきて不安なスタートとなりました。2時半に河口湖IC手前の『谷村PA』についたのでここで1時間程仮眠しました。
★当日スタート前★
 4時に起きて朝食をとって出発。宿泊する『ルートイン富士吉田』に車を停めてから3k程離れた市役所会場までリアクターを背負いJOG。途中ミカンさんから激励メール!やる気がだんだんと高まってきました。受付を済ませてストレッチをしていると周りはごついランナーばかりになってきて心細く(笑)。そんな矢先,なべさんと東京マラソンぶりに出会えてかたい握手!ゴール後は五合目で会おうと約束をしました。荷物を預けてスタート地点へ!
『睡眠不足や筋肉痛,怪我もあるけどやるしかない!弱気になったらこのレースはそこで終わってしまう。』
と自分自身に喝を入れました。そんな中,ゼッケン680番,昨年3時間34分,北丹でも上位,そしてハセツネでも自分の2から3番前にゴールしたゴンゾーさんに会えました!
『いや~このレースは過酷だよ!ペース的にはフルの感覚では遅いからハーフを走るような感じでいくといいよ!』
とアドバイスをしてくださりました。お~分かりやすい~!
 そして開会式。緊張感がだんだんと高まりました。富士は見えませんがあの辺りに頂があるはずと深呼吸をするとこれから登り一辺倒の過酷なレースの前なのにすごく気が楽になれました。
『やっとスタートラインに立てた。』
そういう思いからでしょうか。
★スタート~中の茶屋~馬返し(35.30-58.04)
 いよいよスタート!ロスは50秒でした。とにかく焦らず浅間神社までの3kは様子見ながらペースを上げていこうと決めました。目安としてはシードゼッケンの3桁のランナーに追いつけば完走は出来ると思っていました。スタートして信号を曲がると浅間神社まで約4%の勾配が。どんどんパスができて気持ちよく走っていました。
 浅間神社に入ると木のおかげで涼しくなりましたが,発汗量は半端ないものでした。中の茶屋までの登りでもハーフの感覚で前を進みます。傾斜もだんだん増してくると下を向きます。そうすると道路はランナーの汗が水滴で点々としています。これにはたまげました(笑)
 中の茶屋の手前でゴンゾーさんに会いました。
『いいペースだよ』
 その言葉で乗っちゃしました(笑)。中の茶屋は目標くらいで通過。さて馬返しです。自分にとって一番きつかったのではこのロード区間の中の茶屋から馬返しまでのところ。とくに後半は心拍数もぐっとあがりました!大きく息をはいて体内に多く酸素がはいるように呼吸に集中し,足は蹴らないで前に倒れながら左右に重心を変えながら進む『2軸走法』で負担を軽減しました。抜かれることはなかったのでこの集団ではいい感じで走れていたようでした。
 馬返しが見えてくると,大量にでた水分を取ろうとアクエリアス2杯,塩を摂取。持参していたアミノバイタルプロとアミノバイタルゼリーも摂取しました。その間上がった呼吸を整えながら5合目にいくまでのプランを練っていました。
★馬返し~5合目(49.32/1・47・36)
 20mくらい歩きながら考えました。
『試走ではここは57分かかっているんだよな~。早歩きなら55分くらいか。』
そして周りの選手は馬返しまで酷使した心臓を休めるかのごとく早歩きペースになっていました。自分もそういう楽な方へ流れていきそうでしたが,とあるランナーが
『歩いても走っても変わんないよ』
という会話?聞いて,何を思ったか
『いや,違う!走った方が速いに決まっている。走っても歩いても変わらないのは急登だけ。ここは十分走れる登りだ』
 と試走のときとは違って走ることに決めました。リズムも馬返しまでと変わらないしいけると思ってのことと,乗っていたからです(笑)。
 で50分切れたらいいかなという気持ちでほとんど走りました。途中無理なところは早歩きに転じましたが,きつくもなく気持ちよくいけた区間でした。
 この区間は休み区間のように考えがちですが,トレイルランナーとしては一番稼がないといけない区間ではないかと思いました。テクニックも多少ながらいりますしね。自分は登山競走では一番この区間が好きです。
 そんな感じで佐藤小屋の関門には予定よりも早く到着!サブ4ができると確信したのもここ辺りでした。あとは後半のタイムが前半よりも速くなるように頑張ろうと思いました。
 水を2杯とレモン,塩,そしてメダリスト,最後にフラスコボトルを半分飲みました。
★5合目~8合目(1.21.52/3.09.28)
 ここからは昨年登山で通ったことはあるけどほとんどわからないコースです。富士登山競走らしいコースと言われています。最初の7合目までの砂礫は1歩進んで半歩さがる(笑)ようなコースです。ここでも短距離時代に覚えた『2軸走法』が約に立ちました。
『踵から少しがに股気味について外エッジで力が抜けさせる。左足に力が乗ったときには重心は右に移動している』
というもの。ここでは足を取られることもなくこの走法で走ったり歩いたりできました。
 ところで慣れとは恐いものと感じました。すでに2500m近く登ってきているせいかこのころになると登りにうんざりするどころか,どうすれば楽に足を前に運べるのだろうと登ることを楽しみだし,いや~楽しいレースだなと思っていました。きっと高山病のあらわれでしょう(笑)
 7合目から8合目では岩場の登り!手足を使いコースを選定し登るという一番頭と体を使うつらい区間でもあります。しかもたくさん山小屋があるから8合目という言葉にだまされるところです。でも誰だかが,
『あそこに見えるのが本八合目の関門ですよ』
とはるか上を指さしたので途方にくれることもなかったです。頂上もこのころになると見えてきました。体もさすがにくたびれてきて
『スタミナ切れかな~』
とさっきまで楽しんでいたのに,急に体にきました。
★8合目~山頂★(28.49/3.38.17(ネット)154位)
 もう山頂がそこまで迫ってきました。あと2k,500mです。時間も3時間40分台でゴールできそうという目安も持てました。
 30分以内でこの区間を進もうと頑張れるところでは粘ってみました。呼吸も荒くなってきたし,脚も重たくなってきました。もうすぐゴールできる安堵感もありましたが,もう終わってしまうのかという寂しさもありました。自分をこんな境地にさせるなんてすごいよ!富士山は~!
 9合目の鳥居を過ぎると,もう声を出して頑張りました。最後のゴール手前ではいろいろなことが頭を巡り巡って真っ白に!
 色々な人に声をかけられて笑顔になっちゃいましたが,最後はガッツポーズでゴール!
 タイムを見ると40分切れてなんとか目標のサブ4達成で声をだして喜ぶと同時に,なぜか涙まででちゃいました。
 ゴールすると真っ先に公衆電話から完走の報告,そして日本一高いところでの最高ビールです。
 ビールを飲みながらゴールから少し離れたところから下界がとても見渡せました。
 『あ~これを待ってたんだよなあ』
 と思いました。あの光景,忘れません!
★下山★ 
腸頚を痛め下りがきつい原始人Rにとって登りよりもはるかに下山のほうがきつかったです。痛いし,ランニングシューズだから爪も死ぬし・・・。地獄の12kでした(悲)
 5合目ではなべさんとも無事に会えました!彼も4時間20分と堂々たる完走者です。
 バスで市役所まで帰ってきて近くのセブンイレブンでプレミアムモルツを購入し,二人で祝杯をしました!速報をみると自分は154位ということがわかりました。3時間30分をきらないと100位には入れません。上にまだまだいるな気合いも入りました。絶好調ならば30分も切れたかもしれません。けどこの世界は『たら,れば』は禁句。3時間38分が僕の力です。
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★五合目にて。この格好で参加&おつかれです。アディゼロ!★

★あふたーびいる★ 
さてレース後の楽しみはやはりびいるです!『ふじやまビール』にいきたくてルートインを予約したほどです(徒歩5分)
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ふじやまビール!
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まずはこれで・・・
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つぎ!
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つぎつぎ!

・・・こんな感じを2セット(笑)。

今朝はそれでも5時には目が覚めてしましました。興奮しているからでしょう。カーテンを開けると
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富士山が見えました。あの頂まで走ったのだと実感が沸いてきました。レースを終えて,ただひたすら登り続けるこのレースを
『日本一くだらないレース』
という言葉の意味が分かったような気がします。好きになっちゃいました,富士登山競走。


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