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テーマ:中国&台湾(3304)
カテゴリ:安全保障・・・なのか??
こんにちは中国の続きです
結論を先に言ってしまうと答えは「YES」。 しかし突き崩す材料は山ほどあるのでまあ地道に攻めてみましょう。 まず台湾の歴史から。 御覧の通り、日清戦争勝利の成果の一つとして日本は台湾を一時領有しますが、WW2敗戦で再び台湾は中国の帰属となります。それ以降台湾の領有権が他に移行した事実は無く、これを以ってすれば台湾が中国の領有、中国の国土の一部であることは明白ですので、「台湾<問題>は中国の内政問題である」という中国の主張はごくごくまとも、一点の曇りもありません。 が・・・です。 中国は、日本より領有権を譲り受けて以来、今日に至るまで実効支配してきたと言えるでしょうか、というのがまず第一。 初めに1947年、この時点で既に台湾は独立を志向しています。これは鎮圧することに成功しているのでこの時点では中国による支配は確実です。 しかし翌々49年、中国は共産中国と元の中国である中華民国に分裂、中華民国は台湾を領有することで存続します。 58年に共産中国と中華民国は交戦しますが中華民国はこれを退けます。 そして更に興味深いのは71年の国連からの脱退です。脱退するということはつまり、中華民国=台湾が紛れもない独立国であった証です。 そして88年には台湾の総統、国家元首は台湾の人が就任しています。 実質的にはこの時点を以って、台湾は中国から分離独立したといっていいでしょう。 なぜ独立宣言をし、国連に加盟を申請しないかといえば理由はもちろんただ一つ、その瞬間に中国と戦争になるからです。 中国からすれば、誤解を恐れず喩えてみれば、登記上は間違いなく自分の土地なのに占有屋に乗っ取られ、しかもそこで勝手に商売まで始めて腹立たしいことには結構儲かってもいるらしい、ふざけるな!!。 という被害者意識100%なのでしょう。 しかしながらその「占有屋」に事情を聞いてみると、元々ここは彼の先祖伝来の土地で、しかし今の書類上の所有者が騙し取ってしまったのだ、一度ここを買い上げてビルを建ててくれた日乃下という人がいるが、ギャンブルで身を持ち崩して行方不明になってしまった。沖京のヤツはいろいろ言って来るが断じてここは私の土地だ!と。 そしてその「占有屋」さんは沖京さんより物分りが良く温厚で、彼と近所付き合いしているのは町内で既に31人にのぼります、なんてw。 次に、あくまで内政問題である、としても対処可能という戦術を。 これは今ちょうど読んでいる、前にも紹介しました田中明彦先生著の「ワード・ポリティクス」からまんま引き写しなのですが、”内政不干渉”の原則を崩す例として「コソボ紛争」を挙げられています。 面白いことに、というと不謹慎ですが、この時も中国が関与しています。国連決議を拒否権で退けているのです。蛇足ですが田中先生はこれをチベット弾圧への介入を牽制したのであろうと看破されています。 しかしながら、NATOは国連決議を待たずに航空戦力による介入を決断し、実行に移します。 「台湾有事」の際に、ロシアが連携して拒否権を行使することは十分ありえます。そして経緯からして、台湾で夥しい犠牲者が発生することは確実です。それはむしろ中国による台湾制圧後にこそ酸鼻を極める惨状となるでしょう。 このとき、ASEANという枠組が生きてきます。 北米、或いは日本主導による介入では国対国による対立の図式、明白な内政干渉の構図から抜けられませんが、ASEANという枠組みを通すことで、国際的な合意を形成出来るのではないでしょうか。 これを実施したのがNATOの行動だというのです。国連の決断を待つ猶予はないので行動するが、しかしあくまで私利私欲では無く人道の為に行動するのである、と。 日米対中では利害対立があまりにもあからさまですが、「アジアの総意」を形成することで、日米の権益の上位に台湾救援を位置させることは可能ではないでしょうか。戦後復興の遣り方次第でさらに強いアピールも可能かと思います。 以上です。 忌憚なきご意見ご感想を御待ち申し上げております <(__)>。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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