少し前から、
「レバレッジ○○」と言うような本をよく目にする。レバレッジとは、てこと言う意味である。レバレッジを効かせるというのは、てこのように小さな力で大きなものを動かすということであり、金融の世界などでは、昔から使われていた言葉で、言葉自体はそう目新しいものではない。
最近よく聞く
「レバレッジ○○」というのも、同様に、少ないインプットで最大の効果をあげようというもののようだ。今回読んだ
「レバレッジ時間術」(本田直之 :幻冬舎)も、そんな1冊であり、少ない時間投資で大きな効果を目指せと言うものである。
1日の持ち時間は、誰でも24時間である。しかし、この24時間をどういうふうに使うかにより、ライフスタイルの質は大きく変わってくる。しかし、ちまちまと、あっちで5分、こっちで10分と時間を節約しても、そう劇的な効果は得られないであろう。この本では、発想を変えて、時間を
「浪費」するのではなく、時間を
「投資」するということを主張する。例えば、仕事の初めに、段取りを考えることに時間を投資し、その後の作業時間を極力少なくするのである。こうすれば、最初の段取りで時間がかかっても、全体では大きな時間が節約できることになる。すなわち、時間に投資することで、新たな時間と言う資源を増やすことができるのだ。そして、この増やした時間と言う資産を更に再投資に回せと主張している。
更に、著者は、時間投資に基づいた時間の使い方として、
「レバレッジスケジューリング」というものを推奨している。これは、ゴールから逆算して、ステップごとにスケジュールに落とし込んでいくと言うものだ。例えば、建設工事などでは、竣工日が決まっているので、その日に竣工させるためには、いつまでに何をやらなければならないかという工程表を作ることが不可欠である。これを個人のレベルでもやるべきだといって、著者の大学受験や、ワインアドバイザ-の受験体験などが事例として紹介されている。
しかし、日本では、手段がいつのまにか目的に摩り替わってしまい、無駄な汗をかいていても、それが美徳として尊重されると言うようなことが、まだまだ多いのではないかと思う。せっかく時間投資をして、新たな時間資源を生み出しても、それが、十分に活用できないような環境では、そのようなことをやるインセンティブは湧かないであろう。これは、日本社会全体で見ると、大きな損失ではないだろうか。
ところで、この本の内容であるが、
「時間を『投資』」といった概念は、新鮮であったが、内容的には、ある程度のレベルのビジネスマンであれば、程度の差や表現の仕方の差こそあれ、既に知っていることは多いのではないかと思う。要は、やるかやらないかということであろう。
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「レバレッジ時間術」(本田直之 :幻冬舎)
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2008年06月04日 20時19分43秒