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カテゴリ:映画(日本映画)
金曜日の夜は、日本テレビ系の「金曜ロードショー」で「ゲド戦記」を観ていた。ゲド戦記は、ヒューゴー賞とネビュラ賞をW受賞したSFの名作「闇の左手」で有名な、アーシュラ・K・ル=グウィンの原作によるものである。ただし、宮崎駿の絵物語である「シュナの旅」も原案として付け加えられているので、原作とはだいぶ異なった部分があるようだ。 物語について簡単に紹介しよう。エンラッドの王子アレンが、父王を刺して出奔し、旅の途中で、ハイタカ(大賢者ゲド)に出会い、共に旅を続ける。しかし、アレンが、奴隷狩りの一団に捕まりってしまう。ハイタカはアレンを助け、昔馴染みのテナーの家に身を寄せた。しかし、テナーと一緒に住んでいる少女・テルーは、アレンに対し冷たい。一方、ハイタカに恨みを持つ悪い魔法使い・クモの魔手がハイタカたちにせまる。 この作品は、宮崎駿の息子である宮崎吾朗が監督を務めたが、内外で散々な不評を買ったことで知られる。ということで、かえって興味をひかれ観てみたが、なるほど、批判の多いのもうなずけると思った。 冒頭で、アレンは、父王を刺すが、これが、全く唐突で、理由がよく分からない。竜が出てくるが、その意味が不明だ。最後は、テル―が竜に変身したようだが、なぜ?ハイタカとクモの因縁は?アレンの影は、なぜ現れるようになったのか?真名を教えると結局どうなるの?とにかく話の設定がよく分からないことだらけだ。 映画の続編などは、前作を観ないと、よく分からない場面が結構出てくる。この映画もそんな感じだ。しかも、その前作なんて、どこにも存在しないのである。もっとも、最初にアレンが父王を刺した場面は、フロイト流に解釈すれば、監督の、偉大な父親に対するエディプス・コンプレックスの現れとなるのかもしれないが。 もっとも、悪いところばかりともいえない。絵は他のジブリ作品同様きれいだし、手嶋葵の挿入歌「テル―の唄」は、素朴な感じがなかなかいい。ネットを調べると、この唄の場面を延々とやっているところに、演出のまずさを指摘する意見もあったが、その時間、よく分からない話を続けられるよりはましではないかと思う。 (原作) ・「ゲド戦記」(アーシュラ・K・ル=グウィン ) (原案) ・「シュナの旅」(宮崎駿 ) (監督) ・宮崎吾朗 (製作) ・スタジオジブリ ○応援クリックお願いします。(両方押してね) ○DVD「ゲド戦記」 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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