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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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October 18, 2008
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 上橋菜穂子の「守り人」シリーズは、全部で10巻出ているようだが、その4巻目に当たるのが「虚空の旅人」(上橋菜穂子:新潮社)である。既にこのブログでもレビューしているように、前の3つの巻では、すべて女短槍使いのバルサが主人公であったが、こちらは、新ヨゴ皇国の皇太子チャグムが主人公で、バルサは、チャグムの思い出話の中にしか出てこない。どうも、「○○の守り人」という題名のものが、バルサが主人公で、「○○の旅人」という題名のものが、チャグムを主人公にしているようだ。

○「虚空の旅人」(上橋菜穂子:新潮社)



 この作品では、チャグムは、サンガル王国の新王の即位儀礼に招かれている。サンガル王国は、多くの島々を支配している海の王国だ。この国が成立する過程で飲み込まれた小国の王たちは、「島守り」という昔ながらの呼び名で呼ばれ、婚姻を通じて、サンガル王家と深い絆を結んでいる。実は、この国は女たちの国であり、王家の女たちは、婚姻で結ばれた島守りたちに強い影響力を及ぼしているのだ。ところが、この島守りたちに不穏な動きがあり、そこには、南の大国タルシュ帝国の影があった。チャグムと星読博士のシュガは、罠にはまったサンガルの王子タルサンを助けて、タルシュ帝国の呪術師・ラスグと対決する。

 前3作を読んで、この作品を読むと、チャグムが、精神的にも肉体的にも大きく成長しているのを感じる。彼は、自分自身を、皇太子として危うい性格と言っていたが、それは、自分自身をきちんと見ることができるまで成長した証であろう。彼なら、いつか、新ヨゴ皇国の皇族のしきたりである「薄布」を通してでなく、民と向き合える為政者になるだろうことを感じさせた。

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Last updated  October 25, 2008 03:08:23 PM
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