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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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November 11, 2008
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 先般、「容疑者Xの献身」についての記事を書いたが、その続編に当たるガリレオシリーズが、「ガリレオの苦悩」(東野圭吾:文芸春秋社)である。なんと「聖女の救済」という作品とともに、シリーズ2作が同時発売だ。通常、ハードカバーはほとんど買わないのだが、今回は、映画の余韻もあり、図書カードもあったので、2冊まとめて買ってきた。「聖女の救済」の方は、「容疑者Xの献身」と同様長編小説だが、今日紹介する「ガリレオの苦悩」は、「探偵ガリレオ」や「予知夢」と同じ連作短編集である。

「ガリレオの苦悩」(東野圭吾:文芸春秋社)



 収録されているのは次の5編。もちろん、いずれも、帝都大准教授の湯川が、事件に隠された不可思議なトリックを解き明かすという内容である。

○落下る(おちる)
 マンションから女性が落ちて死んだ。犯人と目される男は、その女性が落ちた瞬間を、マンションの外で目撃したという。そのことは、ピザ屋の店員も証言している。

○操縦る(あやつる)
 湯川の恩師だった帝都大学の元助教授・友永幸正宅の離れが火事になり、そこに住んでいた友永の息子が死体で見つかった。友永の息子には、鋭利な刃物で貫かれたような傷跡があった。

○密室る(とじる)
 湯川は、大学時代のバトミントン部仲間だった藤村から、彼の経営するペンションで起こった事件の謎解きを依頼される。彼のペンションに泊まっていた客が、部屋から抜け出して転落死した。藤村が夕食に出てこないその客の様子を見に行った時、部屋には誰もいないのに、窓は施錠され、ドアにはドアチェーンが掛けられて密室になっていたという。

○指標す(しめす)
 資産家の老女が殺害された。疑いをかけられた出入りの保険外交員真瀬貴美子の娘葉月は、母の無実を証明しようと、事件の際に行方不明になっていた犬の死骸をダウジングを使って探し当てる。

○撹乱す(みだす)
 警視庁と湯川に、「悪魔の手」と名乗る犯人から挑戦状が届く。自分は人を自由に葬れるというのだ。

 この巻から、小説の方でも、テレビのシリーズではおなじみの女性刑事・内海薫が登場する。なお、最初の2作品は、テレビドラマ「ガリレオΦ」の原作として使われたものだ。彼女は、草薙刑事が、気がつかないようなところに気が付くなど、なかなか鋭い観察眼を持った優秀な刑事ぶりである。「指標す(しめす)」は書き下ろしであるが、その他の作品は、いずれも雑誌に発表された作品を集めたもののようだ。「指標す(しめす)」については、科学技術的なトリックはなかったが、その他は、実現性はともかく、よくこんなことを考え付いたと感心するようなトリックが示されている。

 この作品、湯川が物理学者のため、物理学トリックと言われているが、、「探偵ガリレオ」や「予知夢」と同様、工学系トリックと言った方が通りが良いと思うのは作者が工学系の出身だからか。湯川も、変な実験をよくやっているし、いっそ、理学部から工学部へ鞍替えさせた方が、良いかもしれない。


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Last updated  December 12, 2008 10:40:03 PM
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