2003.5.18.『血族』


2003.5.18「血族」

どの位ぶりだろ~か?
お袋から電話があった!
『お兄ちゃん!アタシ本当の父、母の子じゃないって、この間、従兄弟会ではじめて知ったの。』
お袋は一人っ子だ。そして、
祖父、祖母はもう、随分前に亡くなってる。

『今でもアタシの親はこの二人だけど...』
親戚一同で黙秘を守っていたらしい。

俺には言いにくいらしかった!
 もちろん、すぐ暴走するから、お袋、兄弟は俺をよく知っている。
『もう亡くなっていると思うけど、生みの親を探していい?』
当然俺は、
『当たり前だろ!自分がどこから来たのか、知りたいだろ』

少しは自分で調べていた。
どうやら祖父、祖母は子供が出来ず、幼女を授かった。今で言う愛人の子で、当時の妾の子。
今の時代のようにオープンでない時代だ。
いろんな意味で生涯隠し通すに決めたに違いない。
様々な点で手も込んでいた。その内の一つ、

戸籍上のお袋は長女。
これも調べてみると可能に出来る。血液型もありえない事が判明。つじつまがあった。この事は祖母は知らないと永久に貫いていた。単純なうえに可能だと思う。

今年63歳のお袋。
人生を白紙に戻された瞬間だっただろう。言わずと亡き父も知らなかったはずだ。


もう、生きていても90歳位になるはず...
  知ったところで?
  逢ってど~する?
様々有るでしょう。

あなたの親がそうだとしたら?

俺はROOTSを探す。
 たとえ亡くなっていても線香を焚く義務はあるだろう。
俺はROOTSを探す。
 その親たちだって、生んだ子を忘れるなんて有り得ない。
俺はROOTSを探す。
 俺たち兄弟も、この母がいたからこそ!今がある!

俺の背負ってる『統の字』現在63歳。
昭和15年誕生。
 父『宏の字』との出会い。父側親戚の反対を押し切り結婚。
3人の子を授かる。

昭和58年祖父他界

昭和60年父倒れる!
  およそ10年間闘病生活、その間、母は昼も夜も働き続けた。
昭和63年祖母他界

平成6年父他界
  残されたのは父との思い出と借金の嵐、身体はボロボロだった。
いつしか?
  心を癒す人が現れた。新しい人生の始まり。今も続く、
そして、また...
 
                 俺はROOTSを探す。






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