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1.始めに
脳を鍛える、いわゆる『脳トレ』がブームになり、ニンテンドーDS関連のソフトが注目を集める中、「和算」に挑戦する中高年が増えている。和算とは、塵劫記(じんこうき)とは何かまとめてみた。 2.和算 1)和算とは 中国の数学の影響を受けて、日本で独自に発達した数学のこと。この和算は、江戸時代に大きく発展した。 2)塵劫記とは 江戸時代の実用数学の教科書。「じんこうき」と読む。 17世紀前半に吉田光由が著したもので、そろばんの使い方など実用数学の教科書として世の中に広まる。 その後、微分・積分を発見した関孝和らが高等数学を発展させた。 3)西洋数学との違い 西洋の数学と違いはあまりないが、問題を解くとき、そろばんや算木(計算棒)など道具を使うことも多かった。「算額」といって、自分が考えた和算の問題や解法を絵馬のようなものに書き、寺社に奉納する日本固有の風習もあったようだ。 3.現代の和算 1)問題例 縦20センチ、横10センチの長方形の紙をいくつかに切って並べ直し、正方形を1つ作れ。 2)問題の作成(岩手県の一関市博物館による) 江戸時代の和算の書物に載っている問題をアレンジしたもので、書物の原文は「センチ」ではなく「寸」になっている。 3)コンクール 平成14年度から毎年度、年末年始に和算をアレンジした問題を掲載し、郵送で解答を募る“コンクール”を行っている。1)の問題は、今月末締め切りの今年度の「初級問題」だそうだ。23日時点の応募数は昨年の2倍のペースの約300人にのぼるそうで、応募者には40、50代の男性が多く、「脳トレブームの影響で、数学に興味を持つ人が増えている」と分析。 4.和算関連本 1)数学ブーム火付け役 小説『博士の愛した数式』(小川洋子著)のヒットの影響で、『数学って面白いのかな』と思う人が増えている。同名の映画も大ヒットした。寺尾聰の数学者がそれらしくて良かった。 2)売れてる数学本 岩波書店が16年に発売した『直観でわかる数学』(畑村洋太郎著)は、微分・積分など難解な数学を大きな文字とイラストで分かりやすく解説。翌年発売の『直観でわかる数学(続)』とあわせ13万部も売れるヒットとなった。 3)ゲームソフト 大人の数学人気は、勿論ゲームにも及んでいて、ゲームソフト会社「アスク」(東京)が昨年9月に発売した「ニンテンドーDS」用ソフト「全脳JINJIN」は、数学者の秋山仁・東海大学教授が監修し、大人の利用を想定している。数列の法則をみつけ空欄の数字をあてるなど、楽しみながら数学ができる。秋山教授の書籍も味わい深い。 4)数学検定 能力を試したい人も多く、検定試験が大流行。数学でも同じで、「日本数学検定協会」(東京)は、これまで大学生までを対象に実施してきたが、社会人の“ニーズ”の高まりをみて、今年度から社会人向けも検定試験を開始した。今月いっぱいインターネットで受検できるが、50代などを中心に、チャレンジする人が増えている。 5.最後に そういえば、小説『博士の愛した数式』を読んだとき、私自身も数学者に憧れたものだ。でも現実を考え合わせると、とても喰っていくほどの能力がない。精々、ゲームやドリルを楽しむ愛好家として関わるだけだと直ぐに悟った。教育機関が改革を行っている中、科学者の立場は非常に厳しいものがある。中でも数学という世の中と関わりが少なくみえる分野の学者は、数も少なくなっているようだ。だから、数学者は希少な存在でもあるのだ。このブームで数学者達が見直されることを期待する。 <参考資料> 1)中高年「数学」に夢中 脳トレブームで高まる関心 (産経Web)H19.01.28 [文化・コンテンツ・ファッション]カテゴリの最新記事
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