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1.始めに
日本海や瀬戸内海にまで大量に出現する厄介者「エチゼンクラゲ」を有効利用しようと各地の研究機関が知恵を絞っている。その中に『ムチン』という糖たんぱく質に注目して、事業化しようという動きが出てきている。 2.エチゼンクラゲとムチン(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋、加筆) 1)エチゼンクラゲとは 大型の食用クラゲの1種で、傘の直径が2メートル重さ150キログラムになるものもある。 体色は灰色・褐色・薄桃色などの変異があり、日本では人が刺されたという報告はない。 体の90%以上が水分で、東シナ海,黄海,渤海から日本海にかけて分布する。 ときに大量発生すると漁網を破るなどの被害を与えることがある。 本来の繁殖地は黄海および渤海と考えられ、ここから個体群の一部が海流に乗って日本海に流入する。 対馬海流に乗り津軽海峡から太平洋に流入したり、豊後水道付近でも確認された例がある。 2)ムチンとは ムチン(mucin)は動物の上皮細胞などから分泌される粘液の主成分として考えられてきた粘性物質で、粘素と訳されることもある。植物にも含まれるほか、一部の菌類も分泌する。実際には分子量100万~1000万の、糖を多量に含む糖タンパク質(粘液糖タンパク質)の混合物であり、細胞の保護や潤滑物質としての役割を担っている。 3.ムチンの活用 1)研究機関 理化学研究所の丑田(うしだ)公規研究ユニットリーダーのチーム 2)研究の背景 エチゼンクラゲ は傘の直径が約2メートルもあり、重さ100キロ以上はあり、日本海沿岸では毎年、数万トンから数十万トンの規模で発生しているとみられ、底引き網の損傷などの被害が出ている。ほかのクラゲも、大量発生して原発や火力発電所の取水口を詰まらせたりする。 こうした被害を解消したいが、クラゲをただ捕獲するだけでは惜しい。何とか有効活用したいと考えたのだろう。 3)有用物質の探索 チームは、こんな厄介者の有効活用を目指し、エチゼンクラゲを含む8種類のクラゲに有用物質が含まれていないか探索した。その結果、調べたクラゲすべてのほぼ全身からムチンを見つけた。 4)ムチンの有効性 ムチンはオクラやサトイモなどのヌルヌル成分として知られる。細菌やウイルスを認識して、攻撃から守る作用や保湿、洗浄作用がある。医薬品や化粧品、食品添加物など数多くの目的に使えると期待され、一部は商品化されている。 5)従来のムチンの問題点 ムチンはブタやウシなどの口や鼻、胃腸などの粘液にも含まれ、現在はそれらから製造されているが、未知の感染症などの心配がある。 6)クラゲ由来のムチン クラゲ由来のムチンは、そのような問題は今のところ見つかっておらず、重さ100キロのクラゲなら数十グラムも取れる。採取コストを10分の1ほどに下げられれば、産業化が可能だという。 4.最後に クラゲから取れるムチンは数十グラムで、残りからコラーゲンが同時に得られそうだ。100キロのうち90キロは水、有効成分は1キロだとしても残りの9キロが厄介な廃棄物ということになるのではないだろうか。また、体のほとんどが水分だといっても厄介な成分が含まれるのではないだろうか。くれぐれも、海を汚さないという前提で浄化や廃棄処分を行って頂きたいものだ。 それにしても、すごいお宝が日本に次から次へ押し寄せてくるのだろう。この捕獲を専門にする漁師も現れそうだ。 <参考資料> 1)エチゼンクラゲに抗菌・保湿の成分 医薬品などに利用も(asahi.com)よりH19.06.02 ■出張ですか? ■高速バス予約 ■楽天トラベル 海外航空券予約 [政治・経済・ビジネス]カテゴリの最新記事
(FujiSankei)よりH19.06.03紹介
⇒人口胃液や人口唾液にも使えるらしい。 メーカーの信和化工(京都市伏見区)は、漁業に被害を与えている巨大クラゲ「エチゼンクラゲ」などから、糖タンパク質と呼ばれる、ねばねば物質「ムチン」の新種を発見した。 クラゲからムチンを検出したのは初めて。人間の胃液に含まれるムチンに構造が酷似しており、将来、胃液の減少を補う高齢者向けの人工胃液に使える可能性があるという。 発見したムチンは、構造がシンプルで、構造解析の結果、胃液に含まれている糖タンパク質と分子構造が酷似していた。糖タンパク質は糖鎖とタンパク質が結合した物質で、さまざまな結合のバリエーションがあるため、分子構造の詳細は明らかになっていない。 ムチンは胃、小腸、大腸、唾液(だえき)、乳腺など人体の各所で合計12種類が見つかっている。これまで、オクラ、レンコン、キクラゲ、ヤマイモなどの植物や、動物由来のものが知られているが、一部を除いて工業的に大量生産されていない。 丑田リーダーらは今後、漁師の協力を得て、エチゼンクラゲや、原子力発電所の冷却水取水口をふさぐ被害をもたらす「ミズクラゲ」を捕獲し、ムチン大量生産の可能性を検討。すでに製薬会社や医療機関、食品・化学メーカーなど20社と事業化の交渉も始めた。 ムチンは人工胃液のほか、点眼液、人工唾液、外科用接着剤などの医療用や、化粧品、食品などへの応用が期待できるという。(2007.06.03 11:50:33) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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