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カテゴリ:国内政治
自民党執行部は、離党した保利耕輔元文部大臣に、これまで自民・公明で60回ほど積み重ねてきた教育基本法改正に関する検討会の顧問就任を打診した。
昨年の郵政政局があったため、秋以降与党検討会は開催されてこなかった。本来ならば、自民党の教育制度調査会長である河村建夫氏が座長となって再開するのがスジだが、無所属議員に呼びかけるのは異例中の異例。 この問題では、過去の議論の蓄積があることから、公明党は保利氏抜きで再開することに難色を示してきた。新しい座長の下では、もう一度最初から議論をやり直すべきだという極端な意見もあった。 しかし、中教審の答申から3月で満3年を迎え、これ以上塩漬けにすることは、中教審と国民に対する冒涜だという声が、文部科学省、中教審、自民党議員の中にはくすぶっている。 中教審は昨年10月に、義務教育の構造改革案を答申し、教育基本法改正の審議の中で不十分であった、国と地方の役割分担の整理や、義務教育の年限規定についての考え方、教育評価制度のあり方など、踏み込んだ答申を新たに文部科学大臣に提出している。 つまり、教育基本法の改正とかけ離れたところで、別途、今回の中教審答申を受けた関連法改正作業に入ることは、二重の手間であり、論理矛盾に陥る事態が生じたのだ。 自民党の保利氏への顧問就任打診は、おそらくは公明党の要請が強い。自民党としては公明党に一つ貸しを作ったわけだが、果たして意見のまとまらない「愛国心」や「宗教情操教育」の問題で一致することが出来るのだろうか。 河村建夫元文部科学大臣にしてみれば、軽く扱われ、憤懣やるかたないというのが当然の人情だろう。ここはこらえて与党協議の中で、自民党としての主張のスジを通してもらいたい。 (以下引用) <自民>「造反」保利氏に検討会の顧問打診 自民党は13日、郵政民営化法に反対し自民党を離党した保利耕輔元文相(無所属)に対し、教育基本法の改正作業を公明党と進める与党検討会の「顧問」就任を打診する方針を固めた。自民執行部は昨年の郵政政局以来、民営化反対組に厳しい態度でのぞんできたが、無所属議員に与党チーム参加を要請することは路線転換の呼び水となる可能性もある。 教育基本法の改正作業は自民、公明両党が03年5月「与党教育基本法改正に関する協議会」を設置してスタート。検討会はその下に置かれ、保利氏が座長として実務作業を取り仕切ってきた。自民党は20日召集される通常国会への改正案提出を目指しているが、召集間際になっても焦点の「愛国心」に関する表現をめぐり、公明党との最終調整がついていない。このため、同党とのパイプ役だった保利氏の検討会復帰を求める声が自民党内で高まり、無所属議員に与党チーム参加を求めるという異例の展開となった。 (毎日新聞) - 1月13日11時50分更新 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年01月13日 15時17分00秒
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