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テーマ:政治について(19840)
カテゴリ:国内政治
今回の選挙、私の注目は比例区である。
先にも触れたが、私の所属する日本会議は、今回組織として公式に有村治子氏、衛藤晟一氏の二名を機関決定で推薦した。三年前には、山谷えり子氏を応援している。 三年前の山谷氏の得票数が24万票あまりであったから、今回は二名推薦で40万から50万票というのが大雑把な目標数であったと想像される(組織からの公式な目標数の提示はなされていない)。六年前有村氏が当選した時の得票数は11万票だった。 この一人頭20~25万票というのは、もう一つ別な理由がある。 三年前の選挙で当選した民主党の那谷屋正義氏は、日教組の組織代表として20万票を獲得して当選した。つまり山谷氏は日教組を超える得票数で当選したのであり、この数字が一つの目標でもあった。 今回、衛藤氏が20万2千票、有村氏が20万1千票で、それぞれ13位、14位でフィニッシュ。最大目標の50万票には届かなかったが、それぞれ20万票を獲得し、かつ有村氏は六年前より9万票を上乗せした。 衛藤氏に関して言えば、大分県内での選挙活動が認められていれば10万票以上ははじき出したはずだが、公明党との関係があり勝手連での運動にとどまった。 最終的に大分選管まとめで5万6千票。大分県下での比例得票は公明党の木庭氏を抜いて一位である。 衛藤氏の復党交渉が行われていた頃、知己の自民党本部職員から「日本会議は本当に大変なことをしてくれた」と言われたことがある。つまり党内の反対を押し込んで復党させたのに、これで落選でもされたら安倍総理の面目がつぶれるということらしいが、今回の選挙でとりあえず日本会議側は組織としての務めを果たし安倍総理を後押しした。が、その総理自身の進退が別の形で危うくなる結末となった。 しかし、比例代表での成績を見る限り、安倍総理の不信任と果たしていえるかどうか。安倍氏肝いりの中山恭子氏、佐藤正久氏、義家弘介氏が当選。保守系の山東氏、そして衛藤氏、有村氏も当選。外国人参政権問題で頑張った米田氏は舌禍事件などがたたって落選したが、安倍氏に思想的に近い人は生き残った。こうした点が、安倍総理が自らの政策が評価されているとして続投を決めた背景の一つでもあろう。 それはともかく、今回の選挙についてこと比例区と日本会議の関係で見れば、相当大変な選挙であった。副会長の山本卓眞氏は佐藤正久氏に、同じく小田村四郎氏は米田建三氏の後援会をつとめ、当然日本会議内の郷友連盟や隊友会、旧軍関係者、遺族会、医師会などはそれぞれの推薦候補を応援した。神社界や仏教界、宗教界、教育界が衛藤氏、有村氏を応援したが、ほぼ同じ得票数で並んでフィニッシュできたことは奇跡に近いことである。 さて、民主党。自治労支援の相原候補が50万票と連合内での強みを見せ、連合内最大労組の一つUIゼンセン同盟の川合候補は17万票と大きく水をあけられた。このことは連合内での力関係にも影響を与えよう。日教組出身の神本候補は22万票とほぼ横ばい。こうした旧55年体制型の労組依存こそ、安倍総理の批判する戦後レジュームだと思いますけどね。 ※有村氏はマクドナルドや酒造協会、着物コンサルタント協会、衛藤氏は理容協会、障害者福祉団体などの推薦も受けています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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