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カテゴリ:国内政治
石破政調会長のブログから転載です。
(以下転載) 2009年12月14日 (月) 習近平・中華人民共和国副主席の天皇陛下との会見について 今般、中国政府より、習近平・国家副主席が十二月十四日に来日するに際し、期限である一ヶ月前を切った十一月下旬に天皇陛下との会見の申請があったのに対して、宮内庁より困難である旨の回答が再三なされたにもかかわらず、鳩山由紀夫内閣総理大臣より平野博文内閣官房長官へ会見実現の指示があり、同長官より宮内庁に正式な要請が行われ、会見が実現する運びとなりました。 私としては、このような政府の行為は日本国憲法の要請である天皇陛下の政治的利用の禁止に抵触するものであり、断じて容認できないと考え、次期通常国会をはじめとするあらゆる場において、憲法第三条に定められた内閣の責任を追及していく覚悟です。 羽毛田信吾宮内庁長官は記者会見において、平野官房長官にいわゆる「一ヶ月ルール」を説明し実現の困難を主張した際、官房長官が「日中関係は重要だから」の一点張りであった旨述べ、「大きく言えば天皇陛下の政治的利用にあたる懸念がある」との見解を示しています。 これに対し、鳩山総理は「あまり杓子定規に考えるよりも、本当に大事な方であれば若干の変更があっても、天皇陛下のお体が一番だが、その中で許す限りお会いいただく」と述べていますが、「日中関係は大事なので、ルールを杓子定規に考えず弾力的に運用する」ことこそが、まさしく政治的判断以外の何物でもないのです。鳩山政権の外交方針に沿うべく天皇陛下のご日程調整のルールを捻じ曲げたものであり、政治利用そのものと断ぜざるを得ず、かかる行為は決して許されないものです。 もとより私は、我が国と中華人民共和国間の信頼関係が更に強化され、地域の平和と安定に資することを強く望むものです。しかし羽毛田長官が述べているとおり、天皇陛下の国際親善にかかわるご活動は、時の政府の行う外交とは次元の異なるものとして、相手国の大小や価値判断とは一切関係なく行われてきたものであり、今回このような特例扱いを行うことは、皇室の外国との関わり方の正当性を大きく傷つけるのみならず、日中両国の関係をも損なうものとすら言い得るのです。 更に民主党の小沢一郎幹事長は、訪問先の韓国において、天皇陛下の韓国ご訪問につき「韓国の皆さんが受け入れて歓迎してくださるなら結構なことだ」と述べていますが、これも天皇陛下の国際親善のご活動について、内閣の一員ですらない者が軽々にした誠に思い上がった発言として、断じて看過できるものではありません。 政府ならびに民主党に対し猛省を求め、今後このようなことがないよう厳重に抗議してゆきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年12月16日 08時07分33秒
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